お店をオープンするとき、看板をもっと明るくしたいとき、古くなった照明の改修を考えているとき。店舗看板の電気工事について「どこから手をつけたらいいんだろう」と感じたことはありませんか。
看板はお店の顔であり、とくに夜間は通りを歩く方にとって唯一の目印になります。明るく見やすい看板があれば、足を止めてもらえる可能性が高まりますし、逆に暗いままだと、せっかくのお客様が素通りされてしまうかもしれません。また、劣化した看板をそのままにしておくと、安全面や法令面でも不安が残ります。
この記事では、店舗看板電気工事の基礎知識から、新規導入・交換・改修それぞれの進め方まで、わかりやすく整理してお伝えします。内照式と外照式のちがい、必要な資格や法令、工事の流れ、そして電気代や保守の工夫まで、安心して判断できる情報をひとつずつご紹介していきます。
新規でも改修でも、看板の電気工事はお店の印象と安全性を左台する大切な工程です。初めて看板を導入する方も、明るさを変えたい方も、老朽化した看板を安全に更新したい方も、一緒にお店の印象をより良くしていきましょう。

株式会社 林田電気工業
林田竜一
代表取締役
行橋市で電気工事会社を経営しています。お客様ひとりひとりに丁寧に対応し、電気でつなぐ明るい未来をスローガンに地域に貢献できるように努めています。
半世紀の歴史!
福岡県行橋市の電気会社
林田電気工業

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店舗看板の電気工事と聞くと、少し難しそうに感じるかもしれませんね。でも、基本を押さえておけば、業者さんとの打ち合わせもスムーズになりますし、何より安心して工事を進められます。
店舗看板電気工事には、大きく分けて「内照式」と「外照式」の2つのタイプがあります。内照式は看板の内側から光を当てる方法で、コンビニや24時間営業のお店でよく見かける明るい看板です。外照式は看板の外側からスポットライトなどで照らす方法で、既存の看板にも後から取り付けやすいという特徴があります。
どちらを選ぶかは、お店の雰囲気や設置場所、予算などによって変わってきます。また、電気工事には必ず資格を持った電気工事士が必要ですし、看板の設置には自治体への許可申請が必要になることもあります。
ここからは、内照と外照のちがい、電源や配線の基本、そして資格や法令について、ひとつずつやさしく整理していきます。
一緒に、安心して進められる準備を整えていきましょう。
店舗看板電気工事で迷いがちな内照と外照のちがい
店舗看板の照明には、大きく分けて「内照式」と「外照式」の2つのタイプがあるのはご存知ですか。
内照式は看板の内部にLED照明や蛍光灯を設置して、内側から光を当てる方法です。文字やデザインが均一に明るく光るため、夜間でも遠くからはっきり見えるという特徴があります。コンビニや24時間営業の飲食店でよく見かけるタイプですね。
一方、外照式は看板の外側にスポットライトなどを設置して、外から照らす方法です。既存の看板にも後から取り付けやすく、初期費用を抑えやすいというメリットがあります。照明の角度を調整することで、効果的に看板を目立たせることもできます。
それぞれにメリットがありますので、お店の雰囲気や設置環境、予算に合わせて選んでいくことが大切です。下の表で、主なちがいを整理してみました。
| 項目 | 内照式 | 外照式 |
|---|---|---|
| 照らし方 | 看板内部から光を当てる | 看板外部から光を当てる |
| 明るさ | 均一で面全体が明るい | スポット的に照らす |
| 視認性 | 夜間の視認性が非常に高い | 照射角度で調整できる |
| 設置 | 新規設置向き | 既存看板にも後付け可能 |
| 初期費用 | 外照式よりやや高め | 内照式より抑えやすい |
| 電気代 | LED化すれば大幅削減 | LED化すれば大幅削減 |
内照式は、看板全体を均一に明るく見せたい場合や、24時間営業など常に目立たせたいお店に向いています。外照式は、すでにある看板を活かしたい場合や、初期費用を抑えつつ明るさを確保したい場合に適しているといえます。
どちらを選ぶにしても、LED照明にすることで電気代を大幅に抑えられますし、交換頻度も減らせます。蛍光灯と比べて消費電力は約6分の1、寿命は約5倍といわれていますので、長い目で見るとランニングコストの面でも安心です。
設置する場所の明るさや周囲の環境、お店の営業時間なども考えながら、どちらが合っているか検討してみてくださいね。もし迷ったときは、現地調査で実際の環境を見ながら提案してもらうこともできますので、気軽に相談してみるのもひとつの方法です。
店舗看板電気工事の電源・配線・タイマー運用の基本
看板を明るく照らすためには、照明器具だけでなく、電源の取り出しや配線、そして自動で点灯・消灯する仕組みも整える必要があります。
電源は、屋外防雨型コンセントや分電盤から100Vの電源を取り出します。照明器具から直接電源を取り出す方法は避けて、独立した電源回路を構築することで安全性を高めます。配線工事では、電源から看板まで防雨対応の配管や専用ケーブルを使用し、雨風にも耐えられるようにします。
また、毎日手動で点灯・消灯するのは大変ですので、自動点滅器やタイマースイッチを設置するケースが一般的です。自動点滅器は暗くなると自動で点灯し、明るくなると消灯する仕組みです。タイマースイッチは営業時間に合わせて設定できますので、季節による日照時間の変化にも柔軟に対応できます。
下の表で、電源・配線・制御装置の基本をまとめました。
| 項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 電源取り出し | 屋外防雨型コンセントまたは分電盤から100V電源を確保 | 独立した電源回路で安全性を確保 |
| 配線工事 | 電源から看板まで防雨対応の配管・ケーブルで接続 | 屋外環境に対応した材料を使用 |
| 自動点滅器 | 暗くなると自動点灯、明るくなると自動消灯 | 日照時間の変化に自動対応 |
| タイマースイッチ | 営業時間に合わせて自動点滅を制御 | 時間設定で無駄な点灯を防ぐ |
| 併用運用 | 自動点滅器とタイマーを組み合わせる | 季節変動と営業時間の両方に対応 |
電源や配線の工事は、必ず電気工事士の資格を持った専門家が行います。屋外の環境は雨や風、温度変化にさらされますので、適切な材料と施工方法で安全性を確保することが大切です。
自動点滅器とタイマースイッチを併用すると、夏は遅い時間まで明るいので点灯が遅くなり、冬は早めに暗くなるので早めに点灯する、といった季節ごとの調整も自動で行えます。営業時間外の無駄な点灯を防げますので、電気代の節約にもつながります。
配線の経路や制御装置の設置場所は、現地の環境によって最適な方法が変わってきます。壁の中を通すのか、外壁に沿って配管するのか、電源はどこから取るのが安全で効率的か、といった判断は専門家の目で見てもらうと安心です。
工事の前には必ず現地調査を行い、電源の位置や配線ルート、制御装置の設置場所を確認します。見積もりの段階で、どのような工事が必要なのか、どんな材料を使うのか、しっかり説明してもらうことで、安心して工事を進められますよ。
▶︎参考【経済産業省】電気工事業の業務の適正化に関する法律(昭和45年5月23日法律第96号)の逐条解説(令和5年11月版)
店舗看板電気工事に関わる資格と法令
店舗看板の電気工事を進めるには、資格を持った専門家による施工と、自治体への許可申請が必要になる場合があります。少し複雑に感じるかもしれませんが、ひとつずつ整理していけば大丈夫です。
電気工事を行うには、電気工事士という国家資格が必要です。第二種電気工事士は一般住宅や小規模店舗の電気工事ができる資格で、店舗看板の基本的な電気工事はこの資格でカバーできます。第一種電気工事士は大規模施設やビルの電気工事ができる資格で、より高度な工事に対応します。ネオンサインを設置する場合には、特種電気工事資格者という専門の資格が必要になります。
▶︎参考【電気事業法】電気設備に関する技術基準を定める省令
また、看板を屋外に設置するには、都道府県や市区町村への屋外広告物許可申請が必要です。許可期間はおおむね30日以内から数年の範囲で、自治体によって異なります。看板の高さが4メートルを超える場合や、防火地域内で3メートルを超える場合には、建築基準法に基づく工作物確認申請も必要になることがあります。
▶︎参考【福岡県】屋外広告物制度
下の表で、主な資格と法令をまとめました。
| 項目 | 内容 | 対象となる工事 |
|---|---|---|
| 第二種電気工事士 | 一般住宅・小規模店舗の電気工事が可能 | 店舗看板の基本的な電気工事全般 |
| 第一種電気工事士 | 大規模施設の電気工事が可能 | 大型商業施設やビルの看板工事 |
| 特種電気工事資格者 | ネオンサインの設置・保守に必要 | ネオンサインの電気工事 |
| 屋外広告物許可申請 | 都道府県または市区町村への事前申請が必要 | 看板を屋外に設置する場合 |
| 建築基準法対応 | 工作物確認申請が必要な場合あり | 高さ4m超、防火地域内3m超など |
| 景観条例の遵守 | 各自治体の景観計画に適合 | 色彩・デザイン・表示面積・高さ |
電気工事士の資格は、安全に工事を行うために法律で定められています。無資格で工事を行うと法令違反になりますので、必ず資格を持った業者に依頼することが大切です。
▶︎参考【経済産業省】電気工事士法
屋外広告物の許可申請では、案内図や設計図、色彩図面、周辺状況の写真などの書類を用意します。自治体によって必要な書類や基準が異なりますので、工事業者に代行してもらうとスムーズです。景観条例では、周辺環境との調和や色彩の制限が定められていることもあります。
建築基準法の対応が必要な場合には、構造計算書の提出を求められることもあります。大型の看板や高い位置に設置する看板は、風や地震に耐えられる強度が必要ですので、専門的な知識が求められます。
▶︎参考【国土交通省】建築基準法施行令の一部を改正する政令(令和5年政令第34号)について
こうした資格や法令は、お店の安全と周辺環境を守るために定められています。工事業者に相談すれば、必要な手続きを案内してもらえますので、分からないことがあれば遠慮なく聞いてみてくださいね。
申請や確認の手続きには時間がかかることもありますので、オープン日や改修の予定日が決まっている場合は、早めに相談を始めることをおすすめします。

新しくお店を始めるときだけでなく、すでにある看板を見直したいときにも、店舗看板電気工事は大切な役割を果たします。「看板が暗くて目立たない」「古くなってきたけど、どこまで直せばいいんだろう」「安全面は大丈夫かな」そんな不安を感じている方は少なくありません。
看板の交換や改修には、新規導入とはまた違った視点が必要になります。既存の設備をどこまで活かせるのか、どのタイミングで何を更新すればいいのか、工事中の営業への影響はどうなるのか。こうした疑問は、実際に工事を検討し始めると次々と浮かんでくるものです。
とくに夜間の明るさが足りないと感じている場合、原因は照明の劣化だけでなく、配光の角度や器具の選び方にあることもあります。また、長年使ってきた看板を改修するときには、安全性の確保や許認可の更新も気になるポイントです。LED化を検討している方なら、初期費用と電気代のバランス、そして実際にどれくらいの効果があるのかも知りたいところではないでしょうか。
ここからは、交換で起こりがちな「暗い・目立たない」という悩みの原因、改修で気になる安全性や許認可のこと、そしてLED化で変わる日々の運用について、具体的にお伝えしていきます。
店舗の看板の電気工事の交換で「暗い・目立たない」が起きる原因と対策
夜になると看板が周りの明かりに埋もれてしまう、以前より暗く感じるようになった。そんなふうに感じたことはありませんか。
看板が暗く見える原因は、いくつか考えられます。照明器具そのものが劣化して明るさが落ちている場合もあれば、配光の角度がずれて光が十分に当たっていない場合、周囲の環境が変わって相対的に目立たなくなった場合もあります。蛍光灯の場合は、使用時間が長くなるにつれて光量が低下しますので、設置から数年経っている場合は交換のタイミングかもしれません。
また、内照式看板の場合は内部の反射板やシートが汚れたり劣化したりすることで、光が均一に広がらなくなることもあります。外照式の場合は、照明の角度がずれていたり、看板表面に汚れが付着していたりすると、明るさが損なわれます。
下の表で、よくある原因と対策をまとめました。
| 原因 | 具体的な状態 | 対策 |
|---|---|---|
| 照明器具の劣化 | 蛍光灯や電球の光量低下 | LED照明への交換で明るさ回復 |
| 配光角度のずれ | 照明の向きが適切でない | スポットライトの角度調整や器具の再配置 |
| 内部シートの劣化 | 内照式看板の透過性低下 | シート貼り替えで光の透過性を改善 |
| 周辺環境の変化 | 近隣の照明が明るくなった | より明るいLED照明への変更や内照式への切替 |
| 汚れや経年劣化 | 看板表面や反射板の汚れ | 清掃またはクリーニング、部分交換 |
まず現地で実際の明るさを確認し、どこに原因があるのかを見極めることが大切です。照明器具だけを交換すれば済むのか、配光設計から見直す必要があるのか、あるいは看板そのものを内照式に変更したほうがいいのか。状況によって最適な対策は変わってきます。
LED照明への交換は、明るさを取り戻すだけでなく、電気代の削減にもつながります。蛍光灯と比べて消費電力は約6分の1、寿命は約5倍といわれていますので、交換頻度も大幅に減らせます。長い目で見ると、初期費用はかかっても数年でペイできることが多いです。
外照式から内照式への変更を検討する場合は、看板本体の作り替えが必要になりますので、費用や工期も含めて総合的に判断することになります。ただ、内照式にすることで夜間の視認性が大きく向上し、遠くからでもはっきり見えるようになりますので、集客効果を重視するなら検討する価値があります。
交換のタイミングは、キャンペーン期間や繁忙期の前など、集客を強化したい時期に合わせるのもひとつの方法です。工事期間中も営業は続けられますが、工事のスケジュールについては事前に相談しておくと安心です。
店舗の看板の電気工事の改修で確認したい安全・許認可・工期
長年使ってきた看板を改修するとき、「安全面は大丈夫だろうか」「許可の更新は必要なんだろうか」と不安になることがあるかもしれませんね。
看板の改修では、照明の交換だけでなく、看板本体の劣化状況や安全性も確認する必要があります。強風や地震に耐えられる強度が保たれているか、配線や電源部分に劣化がないか、こうした点検を行ったうえで改修計画を立てることが大切です。また、改修の内容によっては、屋外広告物の許可更新や建築基準法に基づく確認が必要になる場合もあります。
工期についても、お店の営業に影響が出ないよう、できるだけ短い期間で完了できるように調整することが求められます。改修の規模や内容によって工期は変わってきますので、事前にしっかり確認しておくと安心です。
下の表で、改修時に確認したいポイントをまとめました。
| 確認項目 | 内容 | 対応のポイント |
|---|---|---|
| 看板本体の劣化診断 | 風雨による腐食や破損の有無 | 専門業者による点検で安全性を確認 |
| 電気配線の点検 | 配線の劣化や接続部の異常 | 電気工事士による診断と必要に応じた交換 |
| 許認可の確認 | 屋外広告物許可の有効期限 | 期限切れの場合は更新申請が必要 |
| 構造強度の確認 | 風や地震に耐えられる強度 | 必要に応じて補強工事や構造計算書提出 |
| 工期の調整 | 営業への影響を最小限にする | 繁忙期を避けた施工スケジュールの設定 |
安全面では、看板本体の固定部分や支柱の状態を確認することが重要です。錆びや腐食が進んでいる場合、強風で看板が落下する危険性もありますので、専門業者による点検を受けることをおすすめします。電気配線についても、屋外環境にさらされ続けることで劣化が進みますので、配線の被覆が破れていないか、接続部分に緩みがないかを確認します。
許認可については、屋外広告物の許可には有効期限があります。改修工事を機に許可期限を確認し、必要であれば更新申請を行います。看板の形状や大きさを変更する場合は、新たに申請が必要になることもありますので、自治体の窓口や工事業者に相談してみてください。
工期は、改修の内容によって大きく変わります。照明器具の交換だけであれば数日で完了することもありますが、看板本体の補強や配線の全面更新が必要な場合は1週間から3週間程度かかることもあります。オープン記念日やキャンペーン期間など、特定の日までに完了させたい場合は、早めに相談して工程を組んでもらうことが大切です。
改修工事は安全性を確保しながら、お店の印象を新たにする良い機会でもあります。照明をLED化して明るさを上げたり、面板を貼り替えて見た目を一新したり、できることはいろいろあります。まずは現地調査で状態を確認してもらい、どんな改修が必要か、どれくらいの工期と費用がかかるかを把握することから始めてみてくださいね。
店舗の看板の電気工事のLED化で変わる電気代・寿命・保守とは
看板の照明をLEDに変えると、どれくらい違いが出るのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
LED化の最大のメリットは、電気代の削減と交換頻度の大幅な減少です。LED看板は蛍光灯に比べて消費電力が約2分の1から4分の1、寿命が約4倍から5倍とされ、毎月の電気代が目に見えて下がりますし、交換作業の手間も減ります。長時間点灯するお店にとっては、年間を通じて大きな節約効果が期待できます。
また、LEDは点灯直後から明るく、寿命が近づいても光量が落ちにくいという特徴があります。蛍光灯のように徐々に暗くなっていくことが少ないため、いつも安定した明るさを保てます。保守の面でも、交換回数が減ることで高所作業のリスクや作業費用を抑えられるのは大きな利点です。
下の表で、LED化による変化をまとめました。
| 項目 | 蛍光灯 | LED照明 |
|---|---|---|
| 消費電力 | 基準値 | 約2分の1から4分の1に削減 |
| 寿命 | 基準値 | 約4倍から5倍に延長 |
| 交換頻度 | 年に数回程度 | 数年に1回程度 |
| 光量の安定性 | 使用とともに徐々に低下 | 寿命まで安定した明るさ |
| 発熱 | 熱を持ちやすい | 発熱が少なく周辺への負担軽減 |
| 初期費用 | 比較的安価 | 蛍光灯よりやや高め |
初期費用は蛍光灯より高めですが、電気代と保守コストの削減により、2年から3年程度で費用を回収できる場合が多いとされます。
電気代の削減効果は、看板のサイズや点灯時間によって変わりますが、例えば毎日長時間点灯している看板の場合、年間で相当な節約になることもあります。また、交換作業のたびに高所作業車を手配したり、作業員を呼んだりする費用も減りますので、トータルで見るとランニングコストの削減はかなり大きいです。
LED照明は発熱も少ないため、看板本体や周辺部材への負担も軽減されます。蛍光灯は熱を持ちやすく、長時間使用すると看板内部の温度が上がることがありますが、LEDならその心配も少なくなります。
保守の面では、交換のタイミングを気にする回数が減ることで、日々の運用がぐっと楽になります。蛍光灯の場合は「そろそろ暗くなってきたかな」と気にかける必要がありましたが、LEDなら数年間は安心して使い続けられます。
LED化は、初期費用がかかる分、導入を迷う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、長い目で見ると電気代と保守費用の両方で節約できますので、看板の交換や改修を検討しているタイミングで一緒に進めるのがおすすめです。現地調査の際に、どれくらいの削減効果が見込めるか試算してもらうこともできますので、気軽に相談してみてくださいね。

ここまで、店舗看板電気工事の基礎や交換・改修のポイントを見てきました。では、実際に工事を進めるときには、どんな視点で判断していけばいいのでしょうか。
看板の照明を選ぶときには、内照式と外照式のどちらが適しているか、配光の設計はどうするか、LED化による費用対効果はどうかといった、いくつかの判断基準があります。また、屋外広告物や景観、工作物に関する申請や確認も必要です。さらに、現地調査から施工、引き渡しまでの段取りを理解しておくことで、スムーズに工事を進められます。
判断のポイントは、お店の立地や営業スタイル、予算、そして長期的な運用計画によって変わってきます。24時間営業なのか、夜間だけ点灯するのか、周辺環境はどうか、初期費用とランニングコストのバランスをどう考えるか。こうした要素をひとつずつ整理しながら、最適な選択肢を見つけていくことが大切です。
このセクションでは、内照と外照の選び方、配光設計のポイント、LED化の費用対効果、申請と確認の流れ、そして工事の段取りについて、具体的にお伝えしていきます。お店にぴったりの看板が、どんなふうに実現できるのか見ていきましょう。
店舗の看板電気工事の内照と外照の選び方
内照式と外照式、どちらを選ぶかは、お店の営業スタイルや設置環境によって変わってきます。
内照式は看板の内部から光を当てるため、文字やデザインが均一に明るく光ります。遠くからでもはっきり見えるので、24時間営業のコンビニや飲食店など、常に目立たせたいお店に向いています。一方、外照式は看板の外側から照らすため、既存の看板にも後から取り付けやすく、初期費用を抑えやすいというメリットがあります。
選ぶときのポイントは、営業時間、周辺環境、予算、そしてお店の雰囲気です。夜間の視認性を最優先するなら内照式、既存の看板を活かしたいなら外照式、といった具合に、優先順位を整理していくと選びやすくなります。
下の表で、選び方のポイントをまとめました。
| 判断基準 | 内照式が向いている場合 | 外照式が向いている場合 |
|---|---|---|
| 営業時間 | 24時間営業や深夜営業が中心 | 日中から夜間の営業が中心 |
| 視認性 | 遠くからでもはっきり目立たせたい | 適度な明るさで周囲と調和させたい |
| 設置条件 | 新規設置または看板の作り替え | 既存看板を活かして照明だけ追加 |
| 初期費用 | やや高めでも長期的な効果を重視 | 初期費用を抑えたい |
| お店の雰囲気 | 明るく開放的なイメージ | 落ち着いた上質なイメージ |
内照式は、看板全体が光るため、雨の日や霧の日でも視認性が高く保てます。また、デザインの自由度が高く、カラフルな表現やグラデーションなども美しく表現できます。ただし、看板本体を内照式用に作る必要があるため、既存の看板を使う場合は作り替えが必要になることが多いです。
外照式は、スポットライトの角度や位置を調整することで、看板の見え方を変えられます。照明器具だけを設置すればいいので、工事期間も比較的短く済みます。ただし、照射角度によっては影ができたり、光が均一に当たらなかったりすることもありますので、配光設計が重要になります。
お店の立地も選択に影響します。周囲に明るい照明が多い繁華街では、内照式のほうが埋もれずに目立ちやすいです。逆に、住宅街や落ち着いたエリアでは、外照式でほどよく照らすほうが周囲と調和しやすいこともあります。
迷ったときは、現地調査で実際の環境を見てもらい、どちらが効果的か提案してもらうのがおすすめです。周辺の明るさ、通行人の視線の高さ、看板の設置位置などを総合的に判断してもらうことで、お店に合った選択ができますよ。
看板を明るく照らすだけでなく、「どこから見ても美しく、まぶしすぎない」配光設計ができると、お店の印象はさらに良くなります。
配光設計とは、照明の光をどの方向に、どれくらいの強さで当てるかを設計することです。内照式の場合は看板内部での光の広がり方、外照式の場合はスポットライトの角度や位置が配光設計のポイントになります。適切な配光設計ができていれば、視認距離が伸びて遠くからでも看板が目に入りやすくなりますし、まぶしすぎず、周囲への光害も抑えられます。
視認距離を伸ばすには、光が看板全体に均一に届くようにすることが大切です。また、通行人や近隣住民にまぶしさを感じさせないよう、光の向きや拡散具合を調整する配慮も必要になります。
下の表で、配光設計の要点をまとめました。
| 要点 | 内容 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 光の均一性 | 看板全体に光が均等に当たるよう設計 | 文字やデザインがはっきり見える |
| 視認距離の確保 | 遠くからでも認識できる明るさと配光 | 通行人の目に留まりやすくなる |
| まぶしさの抑制 | 直接目に入る光を適切にコントロール | 快適な視環境で好印象を与える |
| 周囲への配慮 | 近隣建物や住宅への光の漏れを抑える | 周辺環境との調和を保つ |
| 照射角度の最適化 | 看板の形状や設置位置に合わせた角度調整 | 影やムラのない美しい仕上がり |
内照式の場合、看板内部の反射板や拡散シートの配置によって、光の広がり方が変わります。光源が偏っていると、部分的に明るすぎたり暗すぎたりする箇所が出てきますので、設計段階でバランスを考えることが大切です。
外照式の場合、スポットライトの設置位置と角度が配光設計の鍵になります。看板の真下から照らすのか、斜め上から照らすのか、複数の照明を組み合わせるのか。設置場所の条件や看板の形状によって、最適な配置が変わってきます。
視認距離を伸ばすためには、看板の明るさだけでなく、背景とのコントラストも重要です。周囲が暗いエリアなら少ない光量でも目立ちますが、繁華街のように明るいエリアでは、しっかりとした光量が必要になります。
まぶしさを抑える工夫としては、光を直接目に向けず、看板面に集中させる配光設計が有効です。また、照明器具にルーバーやフードを取り付けることで、不要な方向への光の漏れを防ぐこともできます。
配光設計は現地の環境によって最適解が変わりますので、専門家に現地調査をしてもらい、シミュレーションを見せてもらうと安心です。実際にどんなふうに光が当たるのか、イメージを共有しながら進めていけますよ。
LED化を検討するとき、初期費用と長期的なコスト削減のバランスが気になるところではないでしょうか。
LED照明は初期費用が蛍光灯より高めですが、消費電力が約2分の1から4分の1に抑えられ、寿命が約4倍から5倍に延びるため、長期的には大きなコスト削減が期待できます。電気代の削減だけでなく、交換作業の回数が減ることで、高所作業車の手配費用や作業員の人件費も抑えられます。
費用対効果を判断するには、初期費用、電気代の削減額、交換頻度の減少による保守費用の削減、そして回収期間を総合的に見ることが大切です。
下の表で、費用対効果の比較をまとめました。
| 項目 | 蛍光灯 | LED照明 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 比較的安価 | 蛍光灯よりやや高め(初期投資は必要だが長期で回収可能) |
| 消費電力 | 基準値 | 約2分の1から4分の1(電気代が大幅に削減される) |
| 交換頻度 | 年に数回程度 | 数年に1回程度(交換作業費用が大幅に減る) |
| 年間電気代 | 基準値 | 大幅に削減(営業時間が長いほど効果が大きい) |
| 回収期間 | 該当なし | 約2〜3年程度で費用を回収可能 |
例えば、毎日10時間点灯している看板の場合、LED化によって年間の電気代が数万円単位で削減されることもあります。24時間営業のお店であれば、削減効果はさらに大きくなります。
交換作業の削減効果も見逃せません。蛍光灯は年に数回交換が必要ですが、LEDなら数年に1回で済みます。高所作業車の手配費用は1回あたり数万円かかることもありますので、交換回数が減るだけでも相当な節約になります。
回収期間は使用状況によって変わりますが、一般的には2年から3年程度とされています。初期費用が気になる場合でも、この回収期間を過ぎれば、あとは純粋にコスト削減効果を享受できることになります。
LED照明は発熱も少ないため、看板本体や周辺部材への負担が軽減され、看板自体の寿命も延びる可能性があります。こうした副次的な効果も含めると、LED化の費用対効果はさらに高まります。
費用対効果を具体的に知りたい場合は、現地調査の際に現在の電気代や使用状況を伝えて、削減効果を試算してもらうことができます。数字で見ることで、LED化の判断がしやすくなりますよ。
店舗の看板電気工事の申請と確認
看板を設置したり改修したりするときには、自治体への申請や確認が必要になる場合があります。「手続きが複雑そう」と感じるかもしれませんが、必要な書類と流れを理解しておけば安心です。
主な申請には、屋外広告物許可申請、景観条例への適合確認、そして看板の高さや規模によっては建築基準法に基づく工作物確認申請があります。これらの申請は、看板の安全性を確保し、周辺環境との調和を保つために定められています。
申請の内容や必要書類は自治体によって異なりますので、工事業者に代行してもらうとスムーズです。申請から許可が下りるまでには時間がかかることもありますので、オープン日や改修予定日が決まっている場合は、早めに相談を始めることが大切です。
下の表で、主な申請と確認の内容をまとめました。
| 申請・確認の種類 | 対象となる場合 | 必要な手続き |
|---|---|---|
| 屋外広告物許可申請 | 看板を屋外に設置する場合 | 都道府県または市区町村への事前申請 |
| 景観条例の確認 | 景観計画区域内に設置する場合 | 色彩・デザイン・表示面積の適合確認 |
| 工作物確認申請 | 看板高さ4m超または防火地域内3m超の場合 | 建築基準法に基づく確認申請と構造計算書提出 |
| 道路使用許可 | 公道上で工事を行う場合 | 所轄警察署への申請 |
| 足場設置届 | 一定規模以上の足場を設置する場合 | 労働基準監督署への届出 |
屋外広告物許可申請では、案内図、設計図、色彩図面、周辺状況の写真などの書類を用意します。許可期間はおおむね30日以内から数年の範囲で、自治体によって異なります。許可には有効期限がありますので、改修工事を機に期限を確認し、必要であれば更新申請を行います(出典:各自治体屋外広告物条例)。
景観条例では、周辺環境との調和や色彩の制限が定められていることがあります。とくに歴史的な街並みや景観保全地区では、使用できる色や看板の大きさに制限がある場合もありますので、事前に確認が必要です。
建築基準法の工作物確認申請は、看板の高さが4メートルを超える場合や、防火地域内で3メートルを超える場合に必要です。構造計算書の提出を求められることもあり、風や地震に耐えられる強度が確保されているかを確認します。
道路使用許可は、公道上で工事車両を停めたり、足場を設置したりする場合に必要です。交通誘導警備員の配置が求められることもあります。
これらの申請や確認は、工事業者が代行してくれることがほとんどです。ただ、どんな手続きが必要なのか、どれくらいの期間がかかるのかを事前に把握しておくことで、工事全体のスケジュールが見えてきます。分からないことがあれば、遠慮なく質問してみてくださいね。
店舗の看板電気工事の段取り
看板の電気工事は、現地調査から引き渡しまで、いくつかのステップを踏んで進んでいきます。全体の流れを理解しておくことで、安心して工事を任せられますし、スケジュールの見通しも立てやすくなります。
一般的な工事の流れは、現地調査、仕様提案、見積もり、申請手続き、施工、試運転・引き渡しという順序です。それぞれのステップで何を確認し、どんな判断をするのかを知っておくことで、工事がスムーズに進みます。
工期は工事の内容によって変わりますが、照明交換だけなら数日、看板の新設や大規模な改修なら数週間かかることもあります。オープン日やキャンペーン期間に合わせたい場合は、早めに相談してスケジュールを組んでもらいましょう。
下の表で、工事の段取りをまとめました。
| ステップ | 内容 | 所要期間の目安 |
|---|---|---|
| 現地調査 | 設置場所の確認、電源位置の確認、周辺環境の把握 | 1日〜数日 |
| 仕様提案 | 配光シミュレーション、内照・外照の選定、制御方式の提案 | 約1〜2週間 |
| 見積もり | 初期費用とランニングコストの比較、工期の提示 | 数日〜1週間 |
| 申請手続き | 屋外広告物許可、工作物確認申請などの代行 | 約1〜数週間 |
| 施工 | 電源取り出し、配線工事、照明器具設置、安全管理 | 数日〜3週間程度 |
| 試運転・引き渡し | 点灯確認、点灯時刻の最適化、取扱説明 | 1日 |
現地調査では、設置場所の明るさ、電源の位置、配線ルート、周辺環境などを確認します。この段階で、内照式と外照式のどちらが適しているか、どんな明るさが必要か、といった基本的な方向性を相談できます。
仕様提案では、配光シミュレーションを見せてもらうことで、実際にどんなふうに光が当たるのかをイメージできます。内照式にするか外照式にするか、LED照明の種類、自動点滅器やタイマーの設定方法など、具体的な仕様を決めていきます。
見積もりでは、初期費用だけでなく、電気代や保守費用も含めたランニングコストの比較を見せてもらうと判断しやすくなります。LED化による削減効果や、回収期間の試算もこの段階で確認できます。
申請手続きは、工事業者が代行してくれることが多いですが、許可が下りるまでに時間がかかる場合もあります。オープン日が決まっている場合は、申請期間を見込んでスケジュールを組むことが大切です。
施工では、電源の取り出し、防雨配線、照明器具の設置を行います。高所作業や公道での作業が必要な場合は、安全管理と交通誘導もしっかり行われます。工事中も営業は続けられますが、作業時間帯については事前に相談しておくと安心です。
試運転・引き渡しでは、実際に点灯させて明るさや配光を確認します。自動点滅器やタイマーの設定も、営業時間や季節に合わせて調整してもらえます。取扱説明を受けて、日々の運用方法を理解したら引き渡し完了です。
工事の段取りは、お店の都合に合わせて柔軟に調整してもらえることが多いです。まずは現地調査で状況を見てもらい、どんなスケジュールで進められるか相談してみてくださいね。

看板の電気工事が完了したら、それで終わりではありません。日々の運用を工夫することで、電気代を抑えながら、看板を長く美しく保つことができます。
タイマー設定や点灯時刻を季節や営業時間に合わせて調整すれば、無駄な電気代を減らせます。また、看板本体はそのままでも、面板の貼り替えや部分交換で印象を新しくすることもできます。定期的な点検と軽微な補修を続けることで、大きなトラブルを未然に防ぎ、看板の寿命を延ばすことにもつながります。
こうした運用の工夫は、特別な技術や大きな費用が必要なわけではありません。ちょっとした気配りと計画的なメンテナンスで、看板を資産として長く活用できるようになります。新しく設置した看板も、長年使ってきた看板も、日々の運用次第でさらに価値を高めていけます。
ここからは、タイマー設定と点灯時刻の最適化でムダを減らす方法、面板貼り替えや部分交換で小さく印象を更新する工夫、そして点検サイクルと軽微補修で長く安心を保つポイントについて、具体的にお伝えしていきます。
店舗の看板の電気工事のタイマー設定で点灯のムダを削減しよう
看板の点灯時間を営業時間や季節に合わせて調整することで、無駄な電気代を削減できます。
自動点滅器を使えば、暗くなると自動で点灯し、明るくなると消灯する仕組みが作れます。ただ、夏は夜8時過ぎまで明るく、冬は夕方5時には暗くなるといった季節変動がありますので、タイマースイッチと併用することで、より細かく制御できます。たとえば、営業時間が夜10時までのお店なら、タイマーで夜10時に消灯するよう設定しておけば、閉店後の無駄な点灯を防げます。
点灯時刻の最適化は、電気代の削減だけでなく、照明器具の寿命を延ばすことにもつながります。必要な時間だけ点灯させることで、LED照明でも使用時間を抑えられ、さらに長く使えるようになります。
下の表で、タイマー設定と最適化のポイントをまとめました。.
| 項目 | 内容 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 自動点滅器の活用 | 暗くなると自動点灯、明るくなると自動消灯 | 季節変動に自動対応して手間を削減 |
| タイマースイッチの設定 | 営業時間に合わせた点灯・消灯時刻を設定 | 閉店後の無駄な点灯を防ぐ |
| 併用運用 | 自動点滅器とタイマーを組み合わせる | 季節と営業時間の両方に対応 |
| 季節ごとの見直し | 夏と冬で点灯時刻を微調整 | 日照時間の変化に柔軟に対応 |
| 電気代の削減 | 必要な時間だけ点灯させる | 年間の電気代を大幅に削減 |
自動点滅器は、センサーが周囲の明るさを感知して自動で点灯・消灯します。梅雨時や曇りの日でも適切に点灯しますので、手動で操作する手間がかかりません。ただし、自動点滅器だけだと、深夜や早朝まで点灯し続けてしまうこともあります。
タイマースイッチを併用すれば、「暗くなったら点灯するけれど、夜10時には必ず消灯する」といった設定ができます。これにより、営業時間外の無駄な点灯を確実に防げます。
季節ごとの見直しも効果的です。夏は夜8時頃まで明るいので、点灯開始時刻を遅めに設定し、冬は夕方5時には暗くなるので早めに設定する。こうした微調整を年に2回程度行うだけで、年間の電気代が数千円から数万円単位で変わることもあります。
点灯時刻の設定は、業者に依頼しなくても自分で調整できる場合が多いです。タイマースイッチの操作方法は、引き渡し時に説明してもらえますので、季節や営業時間の変更に合わせて柔軟に対応できます。
電気代の削減は、毎月の固定費を下げることにつながります。とくに長時間営業のお店では、タイマー設定の工夫だけで年間数万円の節約になることもありますので、ぜひ活用してみてくださいね。
店舗の看板の電気工事の面板貼り替え・部分交換で見た目を整えよう
看板全体を作り替えなくても、面板を貼り替えたり、一部の部品を交換したりするだけで、印象を新しくすることができます。
面板とは、看板の表面に貼られているシートやパネルのことで、文字やデザインが印刷されている部分です。長年使っていると、紫外線や雨風で色あせたり、汚れが目立ったりすることがありますが、面板だけを貼り替えれば、看板本体や照明はそのまま活かせます。費用も新規製作の2割から4割程度に抑えられることが多く、工期も短く済みます。
また、照明器具の一部だけを交換したり、フレームの塗装をし直したりすることでも、見た目の印象は大きく変わります。キャンペーンやリニューアルのタイミングで、小さな更新を重ねていくのも賢い運用方法です。
下の表で、印象を更新する方法をまとめました。
| 更新方法 | 内容 | 費用感の目安 |
|---|---|---|
| 面板の貼り替え | 表面シートを新しいデザインに交換 | 新規製作よりも抑えた費用で施工可能 |
| 照明器具の部分交換 | 劣化した照明のみを交換 | 必要な部分だけの交換でコストを最小限にできる |
| フレームの塗装補修 | 錆びや色あせた部分を再塗装 | 比較的軽微な工事で外観を整えられる |
| デザインの部分変更 | ロゴや文字の一部を更新 | 変更内容に応じて柔軟に対応可能 |
| クリーニング | 看板表面や照明部分を洗浄・清掃 | 軽作業として短期間で実施できる |
面板の貼り替えは、看板本体の骨組みや照明がしっかりしていれば、表面だけを新しくする方法です。デザインを一新したいときや、色あせが気になるときに有効です。新規製作に比べて費用が大幅に抑えられますし、工期も数日から1週間程度で完了することが多いです。
照明器具の部分交換は、一部の照明が切れたり暗くなったりした場合に、その部分だけを交換する方法です。全体をLED化するほどの予算はないけれど、明るさを部分的に改善したいときに適しています。
フレームの塗装補修は、看板の枠組みが錆びたり色あせたりしている場合に、見た目を整える方法です。塗装をし直すだけでも、清潔感が戻り、お店の印象が良くなります。
デザインの部分変更は、季節限定メニューの告知や、キャンペーン情報を一時的に追加したいときなどに便利です。全体を作り替えるのではなく、必要な部分だけを更新することで、柔軟に対応できます。
クリーニングは、定期的に行うことで看板の美しさを保つ基本的なメンテナンスです。ホコリや汚れが溜まると、照明の明るさが落ちて見えることもありますので、年に1回程度のクリーニングをおすすめします。
印象の更新は、大がかりな工事をしなくても実現できます。小さな工夫を積み重ねることで、お店の魅力を保ち続けられますよ。
店舗の看板電気工事の点検サイクルと軽微補修で長持ちさせよう
看板を長く安全に使い続けるには、定期的な点検と軽微な補修が大切です。
看板は屋外で雨風にさらされ続けますので、時間とともに劣化していきます。ただ、3年目あたりで中間点検を行い、配線や電源ユニットの熱劣化、看板本体の固定部分などをチェックしておけば、軽度の不具合なら比較的少ない費用で補修できることが多いです。大きなトラブルになる前に対処することで、結果的に長期的なコストを抑えられます。
点検のタイミングや内容を計画的に組んでおくことで、突然の故障や危険を防ぎ、安心して看板を使い続けられます。
下の表で、点検サイクルと補修のポイントをまとめました。
| 点検項目 | 点検時期の目安 | 対応内容 |
|---|---|---|
| 照明の点灯確認 | 毎月 | 切れた照明を早期に発見し、必要に応じて交換を実施 |
| 配線の劣化確認 | 年1回 | 被覆の破れや接続部の緩みを点検し、安全を確保 |
| 看板本体の固定確認 | 年1回 | 錆びやボルトの緩みを確認し、必要に応じて補強 |
| 電源ユニットの点検 | 3年目 | 熱劣化の有無を確認し、劣化が見られる場合は部品交換を検討 |
| 面板の状態確認 | 年1回 | 色あせや剥がれの有無をチェックし、貼り替えを検討 |
| クリーニング | 年1〜2回 | 看板表面や照明部分の汚れを除去し、明るさと印象を維持 |
照明の点灯確認は、毎月行うのが理想的です。1つや2つ照明が切れているだけでも、看板全体の印象が暗くなってしまいます。早めに気づいて交換することで、常に明るい状態を保てます。
配線の劣化確認は、年に1回程度、専門業者に依頼するのがおすすめです。配線の被覆が破れていると、漏電や感電の危険がありますし、接続部が緩んでいると火災の原因にもなります。目に見えない部分ですので、プロの目で確認してもらうと安心です。
看板本体の固定確認も重要です。強風や地震で看板が落下すると、通行人に危害を及ぼす可能性があります。支柱や固定金具に錆びや緩みがないか、年に1回は点検しておきましょう。
電源ユニットは、3年目あたりで中間点検を受けることで、熱劣化の状態を確認できます。異常が見つかった場合でも、この段階で部品交換をしておけば、大規模な故障を防げます。
面板の状態確認では、色あせや剥がれ、ひび割れなどをチェックします。紫外線や雨風で劣化が進むと、見た目の印象が悪くなるだけでなく、内部への水の浸入リスクも高まります。
クリーニングは、年に1回から2回行うことで、看板の美しさを保てます。ホコリや汚れが溜まると、照明の光が遮られて暗く見えることもありますので、定期的に清掃することをおすすめします。
計画的なメンテナンスは、看板の寿命を延ばすだけでなく、安全性を確保するためにも欠かせません。点検や補修の記録を残しておくことで、次回のメンテナンス時期も把握しやすくなります。業者と相談しながら、無理のない点検サイクルを組んでみてくださいね。

ここまで、店舗看板電気工事の基礎から、交換・改修・LED化のポイント、判断基準、そして日々の運用方法まで、幅広くお伝えしてきました。
看板はお店の顔であり、夜間の大切な集客装置です。内照式と外照式のちがいを理解し、配光設計やLED化の費用対効果を考え、必要な資格や法令を確認しながら進めることで、安全で効果的な看板が実現できます。工事が完了した後も、タイマー設定の最適化や定期的な点検、面板の貼り替えといった運用の工夫を続けることで、看板を長く美しく保てます。
新しくお店を始めるときも、看板を明るくしたいときも、改修を検討しているときも、「何から始めたらいいんだろう」「本当に大丈夫かな」と不安に感じることがあるかもしれません。専門用語が多くて難しそうに感じたり、費用がどれくらいかかるのか心配になったり、工事中の営業への影響が気になったり。そんな不安を抱えながら、ひとりで判断するのは大変なことだと思います。
だからこそ、信頼できる専門家に相談することが大切です。現地調査で実際の環境を見てもらい、どんな選択肢があるのか、どれくらいの工期と費用がかかるのか、丁寧に説明してもらうことで、安心して判断できるようになります。分からないことは遠慮なく質問し、納得できるまで相談することで、お店に合った最適な看板が見えてきます。
看板の工事は、お店の印象を大きく変える可能性を秘めています。明るく目立つ看板があれば、夜の通りを歩く方の目に留まりやすくなりますし、足を止めてもらえる機会も増えるかもしれません。安全に、そして長く使い続けられる看板を選ぶことで、お店の魅力をしっかりと伝えられます。それは、日々の売上を支える小さな積み重ねになり、お店の未来を明るく照らしてくれるはずです。
店舗の看板工事でお悩みの方は、行橋市近郊で地域に根付いた電気工事の専門家にご相談ください。半世紀にわたってこの地域の電気工事を支えてきた実績と、安全第一で誠実に対応する姿勢が、きっと安心につながります。現地調査やお見積もりから、お店に合った最適な提案まで、ていねいにお手伝いできればと思います。
お店の印象をより良くする一歩を、前向きに踏み出していただければ幸いです。
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