知っておきたい電気工事の基礎知識!業者依頼のポイント

電気は、私たちのライフラインを支えてくれる、日常生活やビジネスシーンにとって欠かせないものです。

電気を安心して使うために設置・整備を行う専門工事・電気工事も、私たちの生活とって不可欠なものと言えるでしょう。

照明を変えたい、コンセントの位置を移動したい、新しい設備を導入したい、電気周りの不具合・故障を直したい

そんな時に頼りになるのが「電気工事業者」です。

この工事は電気工事業者にお願いする工事なの?

電気工事業者ってどうやって依頼すればいいの?

この記事では、電気工事の基本的な種類と電気工事業者選びのポイントを解説しています。

電気工事をご検討の方が、安心・納得して電気工事をお願いするお手伝いになれば嬉しいです。

この記事の監修者

株式会社 林田電気工業

林田竜一

代表取締役

1級電気工事施工管理技士

行橋市で電気工事会社を経営しています。お客様ひとりひとりに丁寧に対応し、電気でつなぐ明るい未来をスローガンに地域に貢献できるように努めています。

半世紀の歴史!
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電気工事の基礎知識

電気工事とは、電気設備の施工・修理・保守を行う工事全般を指します。

電気に関する知識や技術が必要不可欠な工事です。

具体的には次のような業務を行います。

  • 配線
  • 配電盤、分電盤の設置・整備
  • 照明器具の設置
  • コンセントの設置

取り扱う電圧や電流の違いによっても、作業内容や安全対策が大きく異なります。

また、昨今DIYの流行も相まって「ちょっとした電気工事だったら自分でも・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、自分で気軽に電気系統を触ることは、法律で禁止されているケースもあります。それだけ、電気工事は危険な作業なのです。

電気設備の役割とよくある電気工事依頼

あるのが当たり前の「電気」

ブレーカーが落ちた!停電になった!アースが設置されていなかった!

そんなトラブルに遭遇した方もいらっしゃるのではないでしょうか?

言葉は物自体は知っているけれど、分電盤やアースの役割までは知らない。

そんなお声をよく耳にします。

電気設備の基本的な役割を知り、安心安全にいざという時に備えましょう。

今回は、私たち電気工事会社に依頼がある電気工事を具体的に解説します。

電気工事の基礎知識:分電盤

電気を使うところに、電気を分ける機能を持った設備(箱)を分電盤と呼びます。

分電盤の箱は金属製もしくはプレスチック(樹脂)製の箱の中に次のような設備が設置されています。

  • 遮断器(メインブレーカー)
  • 盤内配線
  • 分岐ブレーカー

これらの配線は、充電部分を手で触ってしまったりすると感電する危険性があるため、箱に収め、安全に管理されているのです。

配線用遮断器(メインブレーカー)

電気を使いすぎてブレーカーが落ちた!

そんな経験はありませんか?

電気を使いすぎると落ちるブレーカーがこの配線用遮断機なのです。

過電流がかかると、電線や配線器具に過度の負荷がかかってしまい、場合によっては故障してしまうことがあります。

過電流がかかると自動的に電気を遮断してくれる役割を持っています。

漏電遮断器

配線用遮断器の機能に漏電が発生した時や、電化製品や家屋の配線が漏電を感知した時に、自動的に電気を遮断してくれるのが漏電遮断器です。

分岐ブレーカーの電流の合計が規定値を超えることで「漏電」と認識し作動する役割を持っています。

分岐ブレーカー(子ブレーカー)

階ごと、部屋ごとに配電を行う場合に用いられています。

分電盤から各部屋あるいはコンセントに電気を運ぶ回路(分岐回路)に、容量以上の電気が流れたときに、その回路のみを遮断します。

家全体の電気が止まるのを防ぐ役割を持っています。

電気工事のメンテナンスを行うためにも、また、急な停電の際に慌てないように、ご自宅の分電盤の場所を把握しておきましょう。

電気工事の基礎知識:アース

アースとは電気を地中に逃すことです。

電気を地中に逃すことで過電流が機器に流れ込むのを防ぐ役割を担っています。

洗濯機や電子レンジなどについている緑色の線を見たことはありませんか?

その緑色の線がアース線です。

家電製品が万が一漏電した際に、人への感電を防止するために必要なものです。

アース端子付きコンセントの場合は、ご自分でアース線を接続することができます。

しかし、アース端子がついていないコンセントの場合は工事が必要になります。

電気工事の基礎知識:コンセント

日常生活に馴染みのあるコンセント。

電気機器と配線を繋ぐ役割を持っています。

・ダブルコンセント

・アース付きコンセント

など様々な種類のコンセントがあります。

特にアース付きコンセントは、アース線がついている家電には必要不可欠。

適切なコンセントを使うようにしましょう。

知っておきたい!電気工事の種類

電気工事の種類は多岐に渡ります。

基本的なコンセントや照明の設置をはじめとして、漏電調査のようなトラブルを解消するこうじまで様々です。

基本的な電気工事とよく依頼がある工事についてご紹介します。

よくある電気工事依頼:照明の工事

照明を増やしたい!照明の種類を変えたい!

そんな時に必要になる工事です。

最近では、蛍光灯の照明をLED照明に切り替えるための電気工事も需要が増えています。

多くの家庭用の照明器具でしたらLED電球に帰るだけなので工事が不要な場合が多いです。

しかし、照明の種類によっては工事が必要になる場合もあります。

よくある電気工事依頼:コンセントやスイッチの工事

コンセントやスイッチを増設・移設する場合は、電気が通っているケーブルを配線する必要があります。

また、前述の通りコンセントの種類をアース線付きに替える場合も工事が必要となります。

コンセントやスイッチの配線を扱うと、感電や漏電の危険性があります。

また、場合によっては壁に穴を開ける必要も生じます。

そのため電気工事士の有資格者による工事が必須となります。

よくある電気工事依頼:分電盤やブレーカーの工事

電気の供給を管理する分電盤やブレーカーの工事が必要になるのは、分電盤やブレーカーを交換する時が想定されます。

分電盤は法定耐用年数が15年と定められています。

メーカーの多くは13年を交換の目安として推奨しています。

住宅に取り込んだ電気をそれぞれの部屋や用途ごとに分岐するための、重要な装置である分電盤は、電気機器も守る役割をしているとお話しました。

重要な装置で、電気が通っている配線を扱う工事です。

もちろん、電気工事士の資格を持ったプロが対応する必要があります。

知っておきたい!電気工事業者選びのポイント

電気工事は簡単と思われるものでも、漏電や感電のリスクがとても高い工事です。

また、場合によっては火災を起こしてしまうこともあります。

そのため、電気工事は国家資格である「電気工事士」の資格を有している必要があると法律で定められています。

電気工事を依頼する際には、信頼性や技術力を持った業者を選ぶことが重要です。

資格や実績の確認

電気工事士の有資格者が作業しているのかを確認しましょう。

業者のHPで確認できる場合がほとんどです。

その際に、作業実績を確認することで、より安心して電気工事を依頼することができます。

見積もり内容の明確さの確認

見積書を提出してもらうことで、工事後のトラブルも解消することができます。

見積書で疑問が生じた場合は、業者に聞いてみることをおすすめします。

内容を理解した上で施工をしてもらうことで、安心して依頼することができます。

工事中の損害保険に加入しているかの確認

滅多にありませんが、業者の作業ミスによって生じた建物や器物の損傷の保証に対応しているかどうか確認すると良いでしょう。

ほとんどの電気工事業者は保険に加入しています。

まれに、加入していない業者があるので気をつけて。

対応の迅速さやアフターサポート

施工後、万が一不具合が発生した場合の保証や、アフターメンテナンスのサービスがあるのかを確認することも大切です。

利用規約・補償規定を設けている場合が多いので確認しましょう。

地元の評判

地元に根付いた電気業者の場合は、地域の評判を聞いてみましょう。

過去の地元での工事実績も知ることができるので、より安心して電気工事を依頼することができます。

まとめ

生活になくてはならない、あるのが当たり前の電気。

電気設備の役割や電気工事の範囲はそれぞれですが、どれも電気を使う日常の安心安全を守るためのものです。

電気工事は簡単と思われることでも、電気を取り扱うため危険が大きい工事です。そのため、電気工事は国家資格の有資格者が行うことと法律でも定められています。

電気は日常に欠かせないもの。

そのため、信頼できる電気工事業者とのお付き合いは大切になります。

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