住宅の照明設備工事の基本!費用や流れを詳しく解説

照明を変えたい!

そう思ったことがある方は多いのではないでしょうか。

照明を新しくすることで部屋の雰囲気が変わったり、機能性や省エネ性能が上がり、住まいの快適さを向上させることが期待できます。

照明の交換工事はDIYで行えるものもあり、人気の工事の一つでもあります。

しかし、照明設備の設置には工事が必要な場合もあり、有資格者による工事が法律で義務けられているものもあります。

この記事では住宅の照明設備工事の基本をしっかりと解説します。

照明設備の工事を検討されている方が、安心して安全に行える工事を検討されるお手伝いができたら幸いです。

この記事の監修者

株式会社 林田電気工業

林田竜一

代表取締役

1級電気工事施工管理技士

行橋市で電気工事会社を経営しています。お客様ひとりひとりに丁寧に対応し、電気でつなぐ明るい未来をスローガンに地域に貢献できるように努めています。

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福岡県行橋市の電気会社
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照明設備の基礎知識

照明を変えて部屋の雰囲気を変えたい!

部屋にあった便利な性能が備わっている照明器具に変えたい!

照明器具を変えて省エネと節電対策をしたい!

毎日当たり前のように使っている照明設備だからこそ、雰囲気や機能性を向上させたいと考える方は多いようです。

住宅において、照明設備は日常の快適さや安全性にも大きな影響を与える重要な要素の一つです。

そのため、デザイン性や機能性も求められることが多い特徴があります。

照明設備の選び方や設置方法によって住まいの雰囲気や生活の快適さや利便性が大きく変わります。

ここでは照明設備の基本的な知識や種類について解説します。

どのような照明がどのような用途に合うのかを知っておくことで、照明設備選びのサポートができたらと思います。

照明設備とは?

照明設備とは、家やオフィス、店舗などの空間を照らすために設置する電気器具のことです。

天井に直接取り付けられた薄型のシーリングライトや、天井に埋め込まれたダウンライト、壁に取り付けるブラケットライトなど、さまざまな種類の照明があります。

それぞれの照明は、取り付け場所や使い方に応じて役割が異なります。

リビングなどの人が多く集まる部屋では、部屋全体を明るく照らすシーリングライトが多く選ばれます。

一方、キッチンやスタディーコーナーなどの作業スペースでは手元がしっかりと見える、明るい照明が選ばれることが一般的です。

また、寝室やリラックスしたい場所では、柔らかい光を放つ間接照明が選ばれることが増えています。

照明は部屋のインテリアにも大きな影響を与えるため、デザインや色合いも考慮して選ぶことが重要です。

適切な照明器具を選ぶことで、部屋全体の雰囲気を変わり、過ごしやすい空間作りを行うことができるでしょう。

照明設備の種類

照明設備には多くの種類があり、それぞれの役割や特徴が異なります。

ここでは、代表的な照明設備をいくつか紹介します。

種類主に取り付けられる場所特徴
シーリングライトリビング、寝室、広い部屋天井に直接取り付ける薄型の照明。広範囲を均等に照らす。
ペンダントライトダイニング、カウンター、吹き抜け天井から吊り下げる。デザイン性が高く、空間のアクセントになる。
ダウンライトキッチン、廊下、リビング天井に埋め込んで使用。空間をすっきり見せる。
ブラケットライト玄関、廊下、ベッドサイド壁に取り付けるタイプ。間接照明として使用されることが多い。
スポットライト展示スペース、リビング、カウンター特定の場所を強調して照らす。インテリアや展示物に向いている。
シーリングファンライトリビング、寝室ファン付きの照明で、照明と空気循環を一体化。

シーリングライト(天井に直接取り付ける薄型の照明)

シーリングライトは、天井に直接取り付けるタイプの照明です。

主にリビングルームや寝室で使用されることが多いです。

シーリングライトは部屋全体を均一に明るくするため、家族で過ごす場所や広い空間に適しています。

近年では、エネルギー効率の高いLEDシーリングライトが電気代の節約にもつながると人気です。

また、リモコンで明るさを調整できる機能がついているものも多く、使用シーンに合わせて明るさを変えることができる調光タイプのシーリングライトも人気があります。

ペンダントライト(吊り下げ式でインテリアとしても機能)

ペンダントライトは、天井からコードやチェーンで吊り下げるタイプの照明です。

ペンダントライトは主にダイニングテーブルやカウンターの上に取り付けられることが多い照明設備です。

食事をする空間やリラックスする場所にぴったりです。

ペンダントライトの特徴は、さまざまなデザインや色、素材のものがあり、部屋のインテリアに合わせて選ぶことができることです。

また、照明の高さを調整できるモデルも多く、光の届き方を自由にコントロールできるのも魅力の一つです。

ダウンライト(天井に埋め込むタイプ)

ダウンライトは、天井に埋め込むタイプの照明です。

照明器具が天井に収まっているため、空間全体にすっきりとした印象を与えることが特徴です。

廊下やキッチン、リビングルームで使用さることが多く、狭い空間や低い天井でも邪魔にならず、部屋全体を明るくしてくれます。

また、ダウンライトは一部を強調して照らすこともできるため、特定の場所を目立たせたい場合や、間接照明として使用されることもあります。

ブラケットライト(壁に取り付ける照明)

ブラケットライトは、壁に取り付けるタイプの照明です。

メインの照明器具の補助的な役割を担うことが多い照明設備です。

玄関や廊下、階段、ベッドサイドなど、比較的狭いスペースで使われることが多く、間接的に部屋を照らすことができます。

ブラケットライトは影を作り出して柔らかい光を演出するため、落ち着いた雰囲気を作り出すのに適しています。

デザインも豊富で、インテリアのアクセントとしても人気です。

スポットライト(一部分を照らすための照明)

スポットライトは、特定の部分を集中的に照らす照明です。

美術館や店舗のディスプレイでよく使われるほか、家でも絵画やインテリアを強調したいときに使われます。

光の方向を調整できるので、好きな場所を自由に照らせるのが特徴です。

また、一点に明かりを集中して灯したい場所にもおすすめです。

リビングルームのワークデスクやや書斎など、集中したい場所に取り付けると効果的と言われています。

シーリングファンライト(ファン付きの照明)

シーリングファンライトは、天井に取り付ける照明にファンが付いているタイプの器具です。

照明とファンが一体化しているため、部屋全体を明るくするだけでなく、空気を循環させて室温を均一に保つ効果もあります。

夏は涼しい風を、冬は暖かい空気を効率的に部屋中に広げることができ、エアコンの効率も高まります。

デザイン性も高く、リビングルームや寝室に最適な照明設備です。

照明設備の設置をプロに依頼する理由

照明設備の設置は、自分でできるものもあれば、プロに依頼すべきものもあります。

特に、新しく配線が必要な場合や、天井に重い照明を取り付ける場合には、専門の電気工事士に依頼することが法律で義務付けられています。

プロに依頼する一番の理由は、安全性です。

照明設備の設置には、電気配線を扱う作業が含まれる場合があります。

電気配線は誤った方法で設置すると感電や火災の原因になることがあります。

また、重い照明をしっかりと取り付けないと、落下の危険性があり、家族の安全を脅かすことになります。

特に、キッチンや浴室などの水回りでの照明工事は感電のリスクが高くなりやすいため、プロに任せるのが安心です。

プロに依頼すると、照明設備を正しく設置するだけでなく、保証やアフターフォローもついてくることが多いことも理由の一つです。

保証やアフターフォローを行なっている業者に頼むことで、照明設備を使う上での長期的な安心感が得られます。

照明設備は家で快適かつ安全に過ごすために必要不可欠な電気設備です。

照明を安心して活用し、空間の雰囲気をライフスタイルに合わせたものにするためにも、プロに相談しお願いしてみることをおすすめします。

照明設備の設置工事

照明器具の工事はDIYでできるのかと考えたことがある方も多いのではないでしょうか?

実際に照明設備の設置はDIYでできるものもあります。

しかし、照明設備の設置工事の種類によっては電気工事士の資格を有していない人が行うと非常に危険なため、法律で有資格者が行うことが義務つけられているものもあります。

ここでは、照明設備の設置工事の電気工事士が行う工事、DIYでできる範囲などについて説明します。

電気工事士の資格が必要な理由

照明設備の設置や交換を行う際に、「電気工事士」という資格を持った専門家が行う必要があります。

電気工事に関する法律(電気工事士法)でも、一定の電気工事を行う際に資格を持った人だけが作業できると定められています。

電気工事が感電や火災などの大きな危険を伴います。

電気工事士は、電気の配線や接続に関する専門的な訓練を受け、正しい手順で作業を進める技術と知識を有しています。

壁や天井の内部に配線を通すような工事や、古い配線の修理、新規の配線設置といった作業は大変危険なため、無資格で行うことは法律でも禁止されているのです。

自分でやることでコストを抑えたいと考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、安全のためにもプロに任せることが重要です。

特に、照明を取り付ける際に配線工事が必要な場合は、必ず電気工事士に依頼するようにしましょう。

配線作業は「電気工事士」の資格が必要です。

これは電気工事士法第3条第1項及び第2項に規定されています。

違反した場合、3ヶ月以下の懲役または3万円以下の罰金が課せられます。

一般家庭には100〜200Vの電流が流れています。

電流は取り扱いによっては感電や火事などの命に関わる危険性があります。

知識がないまま配線に触れるのは大変危険です。

そのため法律で専門の資格を持った電気工事士が行うことが定められています。

参考情報|経済産業省 電気工事士法(昭和35年8月1日法律第139号)の逐条解説 (令和5年11月版)

https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/koujisichikujyou.pdf

参考情報|電気工事士法(昭和三十五年法律第百三十九号)第14条  

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000139

業者による工事が必要な照明設備の設置工事

照明設備の設置において電気の専門業者に依頼する必要がある工事をまとめました。

資格が必要な作業や、安全面での配慮が重要な照明設備の設置工事は専門業者に依頼するようにしてください。

電気の専門業者には、電気工事士が所属していることがほとんどです。

有資格者による適切な工事で安心安全に照明設備を取り付け、日常でも使っていくことが可能になります。

引掛シーリングがない場合

天井に照明器具を取り付けるためには、引掛シーリングと呼ばれる専用のコンセントが必要です。

引掛シーリングは、照明器具を簡単に接続できるようにするための部品で、多くの住宅には設置されています。

しかし、古い家や新しい部屋に照明器具を設置する場合、引掛シーリングが取り付けられていないことがあります。

この場合、配線を天井から引き出して接続する作業が必要となり、電気工事士の資格を持った専門家に依頼する必要があります。

引掛シーリングがない場所に新しく取り付ける際には、配線工事を行う必要があります。

通常、安全のためにも出来配線は天井裏や壁の中を通します。

そのため、新たな電気配線工事は壁や天井の内部にも及ぶことがあります。

配線工事は、電気の取り扱いに熟知していないと感電や火災などの重大なリスクを引き起こす可能性があります。

安全のためにも無資格で行うことは避けましょう。

新規に照明設備を設置する場合

もともと照明器具が設置されていない場所に新しく照明を設置する場合、壁や天井の中に配線を通して電源と接続する必要があります。

このような工事は、電気工事士によって正確かつ安全に行う必要があり、資格がない人が行うことは法律で禁止されています。

例えば、リビングルームにダウンライトを新設する場合や、キッチンに新しいペンダントライトを追加したい場合、配線工事が必要になることが多いです。

新しくスイッチを設置したり、照明を操作するリモコンを取り付けたりする際も、専門的な知識が求められます。

新規に照明設備を設置する場合は電気配線や分電盤からの電気の供給量も検討する必要があります。

間違った方法やあやふやな工事では感電や火災の原因になる可能性が高くなります。

必ず電気工事士の資格を有した、専門業者に依頼してください。

水回りの照明設置

キッチンや浴室、トイレなど、水が飛び散りやすい場所での照明工事は、感電や漏電のリスクが高まる傾向にあります。

そのため、電気工事士の資格を持つ専門業者に依頼するようにしてください。

水回りは湿気が多く、通常の場所よりも電気の配線が劣化しやすい特徴があります。

そのため、照明設備の設置時に適切な防水対策を施す必要があります。

例えば、浴室で使用される照明器具には「防湿仕様」や「防水仕様」のものがあり、これらは特別な工事が必要です。

DIYで取り付けを試みると、電気と水の組み合わせによるトラブルが起こりやすく、感電事故や電気系統のショートによる火災の原因にもなりかねません。

安全な工事を行い、設置後も安心に使うためにも、水回りの照明設備設置は必ず専門業者に相談しましょう。

重量のある照明器具

シャンデリアやシーリングファンのような重量のある照明器具を設置する際には、通常の照明器具とは異なり特別な設置作業が必要となる場合があります。

シャンデリアやシーリングファンなどの照明器具は重いため、天井への取り付けが不十分だと、落下して大きな事故につながる危険性があるからです。

天井の強度が不十分な場合には、天井自体を補強する工事も必要です。

さらに、シーリングファンは回転する部分があるため、しっかりと固定されていないと振動で天井やファン自体に負担がかかり、故障や落下のリスクが高まります。

こうした重量のある照明器具の設置は、資格を持った専門家による工事が求められます。

DIYで行うのは非常に危険ですので、必ず専門の業者に依頼し、安全な取り付けを行いましょう。

DIYでできる照明設備の設置工事

照明設備の設置や交換は全て専門業者に依頼する必要があるわけではありません。

電気配線を伴わない作業や軽微な作業であればDIYでも対応可能なものもあります。

ただし、電気が通っている周りを取り扱うため注意すべき点もあります。

引掛シーリングがある場合の照明器具交換

引掛シーリングがすでに天井に設置されている場合、照明器具の交換は比較的簡単に行うことができる作業です。

引掛シーリングとは、照明器具を接続するための専用コンセントのようなものです。

引掛シーリングが設置されている箇所には照明器具を工具なしで取り付けることが可能です。

シーリングライトやペンダントライトなど、一般的な家庭用照明器具は引掛シーリングに簡単に取り付けることができるものもあります。

古い照明を取り外し、新しい照明器具を引掛シーリングに接続します。

ただし、取り付ける照明器具が重すぎる場合や、配線が古くなっている場合は、専門業者に相談するようにしましょう。

また、DIYで行う際は必ずブレーカーを落としてから作業するようにしてください。

感電や事故を防止するためにも大切な手順です。

照明のカバーや電球の交換

照明のカバーや電球の交換は、特に資格がなくても簡単にできる作業の一つです。

シーリングライトやペンダントライトのカバーを外して新しいものに取り替えたり、古くなった電球を交換したりすることはDIYで十分に対応可能です。

工具を必要とせず、特別な知識がなくても行うことが可能です。

ただし、高所にある照明器具の場合、脚立や椅子を使うことが多くなるため、転倒防止のために周囲を整理し、安全に注意して作業を行うようにしてください。

また、照明のカバーがガラス製の場合は、落として割らないように慎重に扱いましょう。

LED電球の交換時には、消費電力や口金のサイズを確認して正しいタイプの電球を選ぶことも大切です。

軽量な照明器具の取り付け

ペンダントライトのような軽量な照明器具であれば、DIYでの設置が可能なケースもあります。

ペンダントライトは天井から吊り下げるタイプの照明で、引掛シーリングに対応している場合が多く、自分で簡単に取り付けられます。

取り付け方法としては、まず古い照明器具を引掛シーリングから外し、新しいペンダントライトを取り付けるだけです。

重さが5kg未満の軽量な照明器具であれば、特別な補強工事も必要ありません。

ただし、照明器具がコードで吊るされている場合は、コードの長さ調整や固定位置を慎重に決めることが重要です。

高所での作業になるため、落下や転倒に注意して、安全に作業を進めましょう。

照明器具をしっかり固定するため、取り付け後には揺れやすい箇所がないか確認してください。

DIYで注意すべき点

DIYで照明器具の設置や交換を行う際には「電気を扱う」ことを念頭に置き、安全に十分配慮して行うようにしましょう。

まず、作業を始める前に必ずブレーカーを落として電気を完全に遮断することが必要です。

電気を止めて作業することによって感電のリスクを防ぐことができます。

また、照明器具を取り付ける際にしっかりと固定されているか確認することも重要です。

照明器具が不安定に取り付けられていると、落下して事故につながる可能性があるからです。

照明器具の取扱説明書をよく読み、指示に従った作業を行ういましょう。

作業の途中で不安が生じたり、重量のある器具や複雑な配線が必要な場合は、無理をせずに専門業者に依頼することをおすすめします。

ご自身の安全を最優先に、無理のない範囲でDIYを楽しんでください。

照明設備設置工事の流れ

照明設備を交換したい。

新しい場所に照明設備を取り付けたい。

照明設備設置工事を電気業者に依頼した際の工事の流れをお伝えします。

一般的な照明設置工事の流れですので、業者によって異なることもあるので実際に依頼される際にご不安な場合はしっかりと確認すると良いでしょう。

現地調査と見積もり

照明設備の設置工事業者を決めたら、最初に現地調査が行われることがほとんどです。

現地調査とは、業者が自宅を訪問して、実際に照明を設置する場所や配線状況、天井や壁の状態を確認することです。

現地調査で照明を取り付ける位置や配線の有無、天井の材質などをチェックし、必要な設備や工事内容を判断します。

新しく照明を設置する場所に引掛シーリングがない場合は、配線工事が必要になります。

また、照明器具が重い場合や天井が高い場合には、特別な補強や高所作業が必要になることもあります。

現地調査の結果をもとに業者は工事にかかる費用の見積もりや工事計画を制作し、提示します。

見積もりを受け取ったら、内訳をしっかり確認するようにしましょう。

不明瞭な点やわからない点はしっかりと確認することをおすすめします。

工事内容と見積もりに納得した上で、工事の契約に進むと良いでしょう。

配線工事やシーリング設置

契約が結ばれたら照明設備工事が行われます。

最初に行われるのは照明設備を取り付けるための下準備の配線工事やシーリング設置工事です。

配線工事とは、照明器具に電気を供給するために、天井や壁の中に電線を通す作業のことです。

特に新しい場所に照明を取り付ける場合や、既存の配線が古くなっている場合には配線工事が必要です。

引掛シーリングを設置する際には、シーリングの耐荷重が設置する照明器具に合っているかどうかも確認されます。

シャンデリアやシーリングファンのような重量のある照明器具を取り付ける場合は、特別な補強が行われることが多いです。

照明設備工事の際には、業者はブレーカーを落として電気の流れを止めて作業が行われます。

照明器具の取り付け

配線やシーリングの準備が整ったら、いよいよ照明器具の取り付け作業に入ります。

事前に準備された引掛シーリングや配線に照明器具をしっかりと固定します。

軽い照明器具であれば、比較的簡単に取り付けられますが、シャンデリアやファン付きの照明器具など、重い器具を設置する場合はより慎重な作業が必要です。

照明器具の設置は見た目だけでなく安全性も非常に重要です。

照明器具がしっかりと天井や壁に固定されていないと、落下して怪我をする可能性があるからです。

電気業者は、照明器具が安定しているかどうかを確認しながら、作業を進めます。

また、ペンダントライトのような吊り下げ式の照明の場合、コードの長さを調整して高さを決めることも大切です。

取り付け作業が終わったら、電源コードやスイッチなど配線が正しく接続されているかも確認します。

点灯確認と最終チェック

照明器具の取り付けが完了したら最後に「点灯確認」と「最終チェック」が行われます。

点灯確認とは、実際にスイッチを入れて照明が正常に点灯するかどうかを確認する作業です。

照明がスムーズに点灯しない場合や、電球がちらつく場合には配線や接続に問題がある可能性があります。

直ちに原因を探し、正常に稼働するように調整が行われます。

また、点灯確認だけでなく照明器具の安定性や、安全に取り付けられているかも確認されます。

重たい照明器具が落下しないように、しっかりと固定されているか、コードがしっかり接続されているかも重要なチェックポイントです。

照明器具の設置が終わったら、動作に問題がないか依頼した業者と一緒に確認することもおすすめです。

最終チェックが終わると照明設備設置工事は完了です。

照明設備設置の費用の目安

照明設備の設置にかかる費用は、設置する照明器具の種類や工事内容によって異なります。

どのくらいの費用が掛かるの目安を知っておくことで、工事の計画をよりリアルに考えやすくなります。

ここでは、一般的な照明設備の設置費用や配線工事、特殊な照明器具を設置する際の費用の目安をお伝えします。

照明設備設置を検討し始めた方の参考にしていただけたらと思います。

実際の工事費用は業者や設置する照明器具によって変わります。

実際に照明設備工事の計画を進める際には、業者にしっかりとした見積書を提示してもらい検討されることをおすすめします。

工事内容費用相場注意事項
一般的な照明器具の設置3,000円~10,000円地域や業者によって異なる。
追加費用に注意。
配線工事が必要な場合10,000円~50,000円複雑な配線工事や延長工事が必要な場合、追加費用あり。
シャンデリアやシーリングファンの設置10,000円~40,000円重量物は特別な取り付け工事が必要になることがある。
出張費2,000円~5,000円業者によって異なる。
複数の業者から見積もりを取る。
高所作業費5,000円~10,000円天井が高い場所や特殊な作業の場合、追加費用がかかる。
廃棄処分費1,000円~3,000円古い照明器具の撤去・廃棄に追加費用がかかることがある。

一般的な設置費用の相場

照明設備の設置費用は、取り付ける照明器具の種類によって大きく変わります。

例えばシーリングライトやペンダントライトの設置にかかる費用は、おおよそ3,000円から10,000円程度が相場です。

この費用には、基本的な取り付け作業や既存の照明器具の取り外しが含まれることが多いです。

「引掛シーリング」という、照明器具を天井に取り付けるための専用コンセントのような器具がすでに設置されている場合は、この範囲の費用で収まることが多いです。

作業時間は1時間程度で、比較的簡単に設置できる照明設備の設置工事です。

しかし、シーリングがない場合や照明器具の取り外しが必要な場合は注意が必要です。

追加費用が発生するケースが多いため、事前にしっかりとした見積もりを取っておくことをおすすめします。

配線工事が必要な場合の費用の相場

照明を新しく設置する場所に「引掛シーリング」がない場合や、天井や壁に新たに配線を引かなければならない場合は、電気の配線工事が必要になります。

配線工事は、専門的な技術を要するため、電気工事士という資格を持った業者が行う必要があります。

配線工事の費用は、おおよそ10,000円から50,000円程度が相場です。

ただし、壁の中に電線を通して天井まで配線を延ばす場合や、既存の配線を新しいものに交換する場合には、工事が複雑になります。

そのため、工事費用が高くなることがあります。

また、電源の位置が遠い場合や、屋根裏などの難しい場所に配線を通す必要がある場合は、追加料金が発生することもあります。

特殊な設置(シャンデリア、シーリングファンなど)の費用の相場

シャンデリアやシーリングファンといった、重量のある照明器具を設置する場合は、通常の照明器具よりも工事費用が高くなります。

これらの照明は重量があり、天井にしっかりと固定するために補強工事が必要なことが理由に挙げられます。

費用は、一般的に10,000円から40,000円程度が相場です。

シャンデリアやシーリングファンは、見た目が豪華でインテリアとしても人気です。

取り付けを検討する際には天井の強度や耐荷重を確認する必要があります。

場合によっては、天井の補強工事が追加で必要になることがあり、その場合はさらに費用がかかります。

また、シャンデリアのように複数の電球を使う照明器具は、配線の調整やバランスを取る作業も必要になるため、工事が複雑になる傾向があります。

その他の費用(出張費や高所作業費など)

照明設備の設置には、照明器具本体の取り付け費用や配線工事の費用以外にも、いくつかの追加の費用が発生する場合があります。

業者が自宅に来て作業をする際にかかる「出張費」や、高所に照明を設置する場合の「高所作業費」が考えられます。

出張費は、通常2,000円から5,000円程度で業者が現地までの移動費として請求するものです。

また、天井が高い場所に照明を取り付ける際には高所作業が必要になります。

特に吹き抜けの天井や、3メートル以上の高さに照明を設置する場合は、高所作業費が追加されることが多いです。

高所作業費は、5,000円から10,000円程度が目安です。

さらに、古い照明器具の廃棄処分を業者に依頼する場合も、1,000円から3,000円程度の廃棄費用がかかることがあります。

照明設備工事業者を選ぶポイント

照明設備工事を依頼する際、業者選びは安全性や依頼者側の安心のためにも大切なポイントとなります。

照明設備設置工事は、専門的な知識や技術、経験を必要とする場合が多い工事です。

場合によっては部屋にあった照明器具の相談にも乗ってくれることでしょう。

ここでは、照明設備設置工事業者を選ぶポイントをお伝えします。

電気工事士の資格の有無を確認しましょう

照明工事において、最も重要な確認事項の一つが、業者が必要な資格を持っているかどうかです。

照明器具の取り付けは、電気配線の工事や配線器具の設置が含まれることが多く、電気工事士という国家資格を保持している有資格者による工事が法律で義務つけられています。

電気工事士の資格には、第一種と第二種があります。

一般家庭で行われる電気工事は主に第二種電気工事士でも対応可能です。

無資格で行われる工事は法律違反となるだけでなく、感電や火災のリスクも高くなります。

特に、水回りや屋外の照明設置はリスクが高いため、資格を持った業者に依頼することが安全です。

資格の有無は、業者に問い合わせたり、見積もりの際に確認することができます。

また、業者のウェブサイトに資格保有者の情報が記載されている場合もあります。

資格の確認は、信頼性を確保する上での第一歩です。

必ず確認するようにしましょう。

施工実績と評判を確認しましょう

照明工事業者を選ぶ際、施工実績と評判を確認することもポイントの一つです。

施工実績が豊富な業者は、さまざまな工事を経験しており、技術力や対応力が高いことが期待できます。

また、過去に依頼された内容が自分の工事と類似していれば、スムーズに進められることが多いです。

特に、特殊な照明設備(シャンデリアやシーリングファンなど)の設置を考えている場合、その照明に対応した経験があるかどうかを確認するとより安心です。

業者の評判や口コミも確認しておくと、工事の質や顧客対応について事前に知ることができます。

インターネットのレビューサイトや、実際に依頼した人の口コミを参考にしてみることもおすすめです。

また、インターネットの評判だけでなく、知り合いからの紹介や実際に依頼したことがある人の体験談も重要な判断材料になります。

直接の紹介であれば、より信頼性が高い情報を得られますので、ぜひ参考にしてみてください。

アフターフォローの有無確認

照明工事が終わった後も、アフターフォローをしてくれる業者だと、より安心感を得ることができます。

設置直後には問題がなかった照明器具でも、数週間、数か月後に不具合が発生することもあります。

その際、すぐに対応してもらえる業者であれば安心して対応してもらうことができるでしょう。

アフターフォローには、工事後の定期点検や不具合が発生した際の修理対応が含まれるケースが多いです。

特に、高所に設置した照明や、天井に埋め込んだダウンライトなどは、取り外しや修理が難しいため、アフターフォローが手厚い業者を選ぶとより安心です。

アフターフォローの内容や保証期間については、見積もりの段階で業者に確認することをおすすめします。

また、アフターフォローがしっかりしている業者は、長期的にお付き合いできる業者であることが多いです。

将来的に照明の増設や交換を考えている場合にも、信頼できる業者と長く付き合えるように、フォロー体制をしっかり確認しましょう。

まとめ

いかがでしたか?こ

住宅の照明設備について、基本的な知識から設置工事の必要性、費用の目安、そして業者の選び方までを詳しく解説しました。

照明設備は、家の空間を明るくするだけでなく、デザインや機能面でも大切な電気設備の一つです。

設置場所に応じて適切な照明器具を選ぶことでより快適な住環境を作る一助となってくれます。

また、照明の設置にはDIYでできる範囲もありますが、配線工事や電気に関する作業が伴う場合、専門知識と資格が必要です。

電気工事士の資格を持たない人が工事を行うと、法的に罰せられる可能性があるため、注意が必要です。

照明設備の工事には、現地調査や見積もり、配線工事から実際の取り付けまで、ステップごとの流れがあります。

費用に関しても、一般的な設置費用や特殊な設置の場合、さらに出張費や高所作業費なども考慮しなければなりません。

業者を選ぶ際には、資格の確認、施工実績、そしてアフターフォローの有無をしっかりとチェックすることが重要です。信頼できる業者に依頼することで、安全性と快適性を確保できます。

照明工事は、見た目だけでなく安全性や機能性も重視されるべきものです。

長く安心して使える照明環境を整えて、快適な住まいづくりにつながりますように!

半世紀の歴史!
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