住宅の電気配線工事と聞いてどんな工事が思い浮かびますか?
配線工事は住宅で快適に暮らすために必要不可欠な工事です。
スイッチやコンセント、照明などの電気設備は適切な配線工事がされた上で、正常且つ安全に機能するのです。
新築やリフォームの際はもちろん、増設やメンテンナンスを行うことが必要なケースもあります。
この記事では、住宅の電気配線工事について詳しく説明します。
電気工事には資格が必要な理由や、工事の流れも詳しく紹介します。
日常に欠かせない電気配線の基礎を知ることによって、快適で安全な住まいづくりのサポートとなれば嬉しいです。
株式会社 林田電気工業
林田竜一
代表取締役
行橋市で電気工事会社を経営しています。お客様ひとりひとりに丁寧に対応し、電気でつなぐ明るい未来をスローガンに地域に貢献できるように努めています。
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福岡県行橋市の電気会社
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電気配線工事は住宅で快適で安全に電気のある暮らしのために欠かせない工事の一つです。
電気製品をコンセントに接続して使うことができるのも、スイッチを入れることで照明がついたり電化製品が稼働するのも、正しく配線工事が行われているからです。
電気配線工事は新築の際にも、リフォームの際にも必要になる重要な工事です。
また、場合によっては点検や修理などで配線工事が必要になるケースもあります。
ここでは、電気配線工事の基本をお伝えします。
電気配線工事の基本
電気配線っ工事とは、住宅や店舗などの建物に電気を安全に供給するために行われます。
電線を適切な場所に配置し、正しく接続することで安心安全に電気を使えるようにする作業のことです。
日常的に使っている電気は、屋外にある電柱や電線、変圧器から屋内に引き込まれています。
変圧器とは、電気の圧力を調整して家庭用に適した電圧に変換する装置のことです。
この引き込まれたできを家全体に安全に届け、日常的に安全に使うために電線を張り巡らします。
電気配線工事はこの一連の作業のことを指し、住宅の全ての部屋でコンセントや照明、スイッチなど電気を安全に使用するために行われます。
電柱から家に引き込んだ電気は分電盤という装置に送られます。
分電盤は電気の分岐点のようなもので、電気を各部屋に分けて適切な量を供給する役割をになっています。
見た目には配線が見えないように工夫されながら家全体に電気が供給されるように配線工事は行われます。
さらに、電気が安全に流れるようにするためには電線がしっかりと絶縁されている必要があります。
絶縁とは、電気が漏れないようにするために必要な保護のことで、電線の周りに絶縁素材を用いて行うことが一般的です。
電気が漏れると、火災や感電などの事故の原因にもなるため、慎重に行われる必要があります。
電気配線は、電線がきちんと正しく配線されこていされているか、接続が適切に行われているか、絶縁が十分かなど、様々な項目を確認しながら行われます。
屋外配線と屋内配線
電気配線工事は、外から電気を家に取り込む「屋外配線」と、家の中に電気を安全に分配する「屋内配線」に分けられます。
また、家の外側に行われる電気配線も「屋外配線」と呼ばれます。
屋外と屋内の配線にはそれぞれ特徴があります。
屋外配線
屋外配線は家の外側で行われる電気工事のことを指します。
屋外配線工事は、電柱や変圧器から家に電気を引き込む工事と、屋外に配線を回す工事に分けられます。
電気を家に届けるためには、まず最初に電柱から専用の電線を使って家に電気を引き込む必要があります。
引き込んだ電気は分電盤に繋げられ、家全体に電気が分けられます。
また、住宅街部で使用される様々な電気設備にも電線が必要になります。
例えば次のようなケースで屋外電気配線工事が行われることがあります。
エアコンの室外機
エアコンは室内で冷暖房を行いますが、その機能を支えるのが外に設置される「室外機」です。
室外機は、室内機と連動して冷媒を交換し、空気を効率的に冷やしたり暖めたりする役割を持っています。
しかし、室外機も電気を使うため、専用の電線を屋外から引き込む必要があります。
この電線は、外の過酷な環境に耐えるように防水加工され、風雨や紫外線から守られるための特別な処理が施されています。
室外機の設置場所や距離に応じて、適切な配線を行うことが重要です。
屋外照明
庭や外構に設置される照明も、屋外配線の一部です。庭の照明は、夜間でも庭や通路を明るく照らし、防犯効果や美観の向上に役立ちます。
屋外照明には、電気を安全に供給するための配線が必要です。
屋外で使用するため、配線は特別に防水されており、雨や雪などの自然環境に影響を受けないように設置されます。
また、照明の位置やデザインに合わせた配線工事が行われ、見た目も美しく、安全性も確保されます。
防犯カメラ
近年、防犯対策として家の外に防犯カメラを設置する家庭が増えています。
防犯カメラは、家の周囲を常に監視するため、電気の供給が欠かせません。
防犯カメラが正しく作動するためには、屋外配線によってカメラに電気を供給する必要があります。
特に、カメラの位置によっては、長距離にわたって電線を引き回すことがあります。
雨や風から電線を守るため、防水処理が施され、しっかりと固定される必要があります。
また、防犯カメラには、電源供給だけでなく、映像を室内に送るための配線も必要です。
設備 | 配線のポイント |
---|---|
エアコンの室外機 | 防水・防風対策が必要、屋外環境に強い配線 |
庭の照明 | 防水処理が必須、見えないように設置 |
防犯カメラ | 長距離配線、防水処理、映像用配線も必要 |
屋内配線
屋内配線は、家の中に電気を供給するための工事です。
屋外から引き込んだ電気を家の中の各部屋や設備に分けて供給するのが、屋内配線工事の主な目的です。
屋内配線工事では、壁や天井の中に電線を通して、各部屋に設置されたコンセントやスイッチ、照明などの電気機器に電気が安全に届くような配線が行われます。、
次のようなケースで屋内配線は行われます。
コンセント
コンセントは家電使う際に電気を供給する役割を担う重要な設備です。
コンセントを設置するためには、天井裏や壁の中に電線を通して、家全体に電気を分配します。
配線が見えないように工夫され、見た目がスッキリしているのが一般的です。
また、コンセントの数や位置は、住む人の使い勝手に合わせて計画的に配置されます。
特に、家電を頻繁に使うキッチンやリビング、寝室などには多くのコンセントが必要です。
コンセントの位置が適切でない場合、後から増設工事が必要になることもあるため、初期の段階でよく考えることが大切です。
スイッチと照明
家の中を夜で明るく照らしてくれる照明。
照明をつけたり消したりするためのスイッチにも専用の電気配線が必要です。
スイッチと照明器具は電線でつながれており、スイッチを押すことで電流が流れ、照明が点灯します。
スイッチの電気配線も天井や壁の中に隠されているため、配線自体は見えません。
スイッチの位置は、部屋の出入り口や、手の届きやすい場所に設置されることが多いです。
使う人の利便性を考慮して計画的に配置されることが多いです。
また、スイッチには一つの照明を操作する単独スイッチや、複数の場所で同じ照明を操作できる「3路スイッチ」などがあります。
スイッチの種類や設置場所によって、配線の工夫が求められます。
インターホンや電話線
インターホンや電話の配線も、屋内電気配線に含まれます。
インターホンは、玄関や門の子機と室内の親機をつなぐことで、家の中から外にいる人と通話できる仕組みです。
インターホンには、電源供給のための配線が必要です。
インターホンが設置される位置によって、配線の長さやルートが決まります。
さらに、電話の配線も同様に、家の中でスムーズに通話ができるように設置されます。
電話線はインターネット接続やFAX機器にもつながることがあり、家庭内の通信ネットワークを支える重要な役割を果たしています。
最近では、光回線を使用したインターネット電話(光電話)も増えてきており、これに対応した配線も必要です。
設備 | 配線のポイント |
---|---|
コンセント | 壁や天井裏に配線を通し、見た目をスッキリさせる |
スイッチと照明 | スイッチから照明まで電線をつなぎ、操作可能にする |
インターホンや電話線 | スムーズに動作するため、適切に配線を行う |
屋内配線では、電線が目立たないように壁の中に隠して通すことが一般的です。
電線が露出されないことは、部屋のデザインや内装に影響を与えることなく、安全に電気を供給するためにも必要な作業です。
また、電線の配置は家の間取りに合わせて計画的に行われるため、コンセントの位置やスイッチの配置も使いやすい場所に設置されます。
屋内配線は、新築の際だけでなく、リフォームやリノベーション時にも見直されることが多いです。
たとえば、コンセントを追加したり、照明の位置を変えたりする場合には、屋内配線工事が必要となります。
住宅で必要な屋内配線工事
屋内電気配線には様々な種類があります。
それぞれの危機や機能に応じた電気配線工事が求めらます。
一般的な屋内電気配線工事をまとめました。
配線の種類 | 用途 | 説明 |
---|---|---|
VVFケーブル | 家全体の電気供給 | コンセントや照明に電気を送る一般的なケーブル |
テレビアンテナケーブル | テレビへの電波供給 | テレビアンテナから電波を伝えるケーブル |
LANケーブル | インターネット接続 | 家の中で有線でインターネットを使うために必要 |
電話線 | 電話回線の接続 | 電話やインターネットの回線に接続するためのケーブル |
コンセントの配線 | 家電への電気供給 | 家中のコンセントに電気を供給するための配線 |
スイッチプレート配線 | 照明や換気扇の操作 | 照明や換気扇などのスイッチを操作するための配線 |
照明器具用配線 | 照明器具の設置 | 天井や壁に照明器具を取り付けるための配線 |
インターホン配線 | インターホンの設置 | インターホンを使えるようにするための配線 |
屋内電気配線は用途によって様々なケーブルや配線が必要とされます。
どのケーブルを選ぶのか、どのように配線するかも屋内電気配線工事には欠かせない知識です。
電気配線工事は、電気が身近にある現代において、生活に欠かせない非常に重要な工事です。
家を新しく建てる時やリフォーム・リノベーションを行う際には、電気を安全に供給するためにも綿密な配線計画が練られて、配線工事が行われます。
新しい家電の導入や、ライフスタイルの変化に合わせてコンセントやスイッチの追加や位置の変更が必要になることもあります。
また、築年数の経過とともに、電気配線の老朽化による事故やトラブルも懸念されるため、体的な点検とメンテナンスも必要となります。
ここでは、電気配線工事が必要となるタイミングを主に3つ説明します。
新築やリフォーム時の配線工事
新しく家を建てる際や、リフォーム・リノベーションを行う際には電気配線工事は必須と言えます。
家の中で電気を安全かつ効率的に使うために、適切な電気量を配分し、適切な電線を配置する必要があります。
電気配線工事によって電気を繋げ、スイッチやコンセントに電気を供給します。
電気配線は壁や天井の内部に隠れて配置されるため、部屋の中から見た目的にはわからないことがほとんどです。
そのため、建物の骨組みができる段階で設計に基づいた配線が行われることが多いです。
新築時やリフォーム時には、将来の使い勝手を考えて、コンセントの数や位置、スイッチの配置をしっかりと計画することが重要です。
たとえば、リビングや寝室では、テレビやパソコン、照明、携帯の充電など、同時に使う電気製品が多いため、コンセントの数が不足しないように考えると安心です。
また、キッチンでは電子レンジや冷蔵庫、炊飯器などが使いやすいように、適切な場所に配線をする必要があります。
コンセントやスイッチの増設が必要な時
家を建てた後やリフォームが終わった後でも、ライフスタイルの変化や新しい家電製品の導入によってコンセントやスイッチが不足することがあります。
コンセントが遠くて不便を感じたり、電源を延長コードで取ることが増えると、電気の安全な利用面での不安が大きくなります。
このような場合には新たにコンセントを増設するための配線工事を行うと、より安心して電気を使う環境を整えることができまし。
また、キッチンに新しい家電を追加する場合や、リビングに新しいエンターテイメント機器を導入する際にも電源が不足していないかを確認することが大切です。
特に、電子レンジやエアコンなどの消費電力の高い機器を導入する場合は、配電量を確認すると良いでしょう。
既存の配線や電気供給量では足りない場合には新たに配線を引き直す必要が生じる場合もあります。
このとき、電気工事士が壁や天井の中に新しい電線を通して、見た目にもスッキリとした形でコンセントを増設します。
スイッチの増設も同様です。照明や換気扇などのスイッチが足りない、あるいは使いにくい位置にある場合も、適切な位置にスイッチを増設することで、日常生活でより便利に電気を扱うことができるようにもなります。
たとえば、階段の上と下で同じ照明を操作できるようにしたい場合や、リビングの複数の場所で照明を操作したい場合には、スイッチの増設が役立ちます。
老朽化した配線のメンテナンス
築年数が経過した家の場合、電気配線の老朽化や劣化により様々なドラブルに繋がる可能性が懸念されます。
老朽化や劣化によって電線が摩耗すると、電気が漏れたり火災の原因となってしまう可能性も生じます。
電気に関するトラブルを防ぐためにも定期的な配線のメンテナンスは必要不可欠です。
場合によっては配線を新しいものに取り替えることが必要となるケースもあります。
電気配線の劣化は、目に見えにくい部分で進行するため、異常が発生するまで気づかないことが多いです。
具体的な兆候としては、コンセントの発熱や異臭、電気製品が突然動かなくなるなどがあります。
このような場合は、早めに電気工事業者に点検を依頼し、必要であれば配線を新しく引き直すことをおすすめします。
古い配線は安全性に欠けるため、定期的なチェックとメンテナンスを行うことで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
電気配線工事は、電気を安全安心に使うために非常に重要な工事です。
昨今のDIYブームによって「自分でも電気配線はできるの?」などの情報も出ています。
電気工事は高度な専門知識が必要であり、感電や火災などの命に関わる危険を伴う工事でもあります。
そのため、DIYでは行うためには電気工事に関する国家資格が必要となります。
無資格で工事を行うと法律で罰せられることもあります。
電気工事には国家資格が必要
電気配線工事は、非常に危険な作業です。電気の扱いを誤ると、感電事故や火災が発生する恐れがあります。
そのため、電気工事士の国家資格を有している技術者が、法律に基づいた電気配線工事を行うことが許可されています。
電気工事士の資格には「第一種」と「第二種」があります。
第二種電気工事士は、主に家庭や小規模な建物の電気工事を行う資格です。
第一種電気工事士は、それに加えて、大きな工場や商業施設などの電気工事も行える資格です。
どちらの資格も、試験に合格し、実技をこなして初めて取得できるため、高度な専門技術が求められます。
電気配線が見えない場所に隠されていることが多く、専門知識がないとどこに問題があるかが分かりにくいからです。
また、誤った配線をしてしまうと、電気が漏れたり、ショートしたりして、後々大きな事故を引き起こすリスクがあります。
そのため、専門の知識と技術を有した国家資格保持者によって行われる必要がある工事の一つです。
電気工事の危険性
電気工事は、想像されるよりも高い危険性をはらんでいる工事です。
感電もぴりっとするだけではなく、時には命に関わるほどの危険性を伴っています。
ここでは電気工事の危険性について説明します。
感電の危険性
身体に電気が流れてしまう事故を感電と言います。
電気は目に見えないため、電線に触れたり、工具を使って配線をいじっている時に身体に電気が流れてしまうこともあります。
特に、家庭で使用される電気は100V〜200Vといった比較的高い電圧が流れており、感電すれば最悪の場合、命に関わる危険があります。
感電事故が発生する主な原因は、配線の不備や作業中の不注意です。
たとえば、電気を切らないまま電線を触ったり、誤って電線同士を接触させてしまったりすることで、感電する危険があります。
このような事故を防ぐためには、電気の流れや電圧に対する正しい知識が必要です。
火災の危険性
配線工事が正しく行われていない場合、火災の原因となることもあります。
たとえば、電線同士が接触してショートすると、熱が発生し、周囲の建材が燃え出してしまう現象が起こる場合があります。
これを「ショート」と言います。
ショートのほとんどは電線の誤った接続や絶縁不良が原因と言われています。
絶縁不良とは、電線を保護しているカバー(絶縁体)が劣化したり、誤って破損したりして、電気が漏れ出す状態のことを言います。
絶縁体は電気を外に逃がさないためのカバーです。
絶縁体が破損したり劣化すると、電気が漏れて火災や感電の原因になります。
また築年数の警戒した住宅ではでは配線が劣化している可能性があります。
配線の経年劣化が原因で火災が発生することもあります。
こうしたリスクを防ぐためには、定期的なメンテナンスやチェックが必要です。
資格を持つ電気工事士は、配線の状況を正確に確認し、安全に配線工事を行うことができます。
電気工事の危険性
配線作業は「電気工事士」の資格が必要です。
これは電気工事士法第3条第1項及び第2項に規定されています。
違反した場合、3ヶ月以下の懲役または3万円以下の罰金が課せられます。
一般家庭には100〜200Vの電流が流れています。
電流は取り扱いによっては感電や火事などの命に関わる危険性があります。
知識がないまま配線に触れるのは大変危険です。
そのため法律で専門の資格を持った電気工事士が行うことが定められています。
参考情報|経済産業省 電気工事士法(昭和35年8月1日法律第139号)の逐条解説 (令和5年11月版)
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/koujisichikujyou.pdf
参考情報|電気工事士法(昭和三十五年法律第百三十九号)第14条
電気配線工事は、快適かつ安全に電気を使うために欠かせない工事です。
配線が露出しないように、壁の中や天井裏を通して行うことが一般的です。
また、どの部分にどれくらいの電気量を流すかなども含めて、計画的で慎重に工事を行う必要があります。
ここでは一般的な電気配線工事の流れをお伝えします。
現地調査と専門業者への相談
電気配線を専門業者に相談した際に、最初に行われるのが現地調査です。
電気工事の専門業者が実際に訪れて、電気配線の現状を確認する非常に大切な調査です。
構造や部屋の配置、必要なコンセントやスイッチ、電気機器の位置などを確認することが多いです。
また、分電盤を確認し、電気量が十分かどうかの確認も行われます。
現地調査を通じて、電気配線の必要な場所や必要な電気量が把握されます。
さらに、問題点がないかの調査もしっかりと行われます。
例えば、古い配線が残っている場合や、新しい機器を設置するために電気容量が不足している場合は、追加の工事が必要になることもあります。
調査結果をもとに、工事の範囲や方法が明確にされ、具体的な作業内容が決まります。
見積もりと電気配線工事の準備
現地調査とヒアリングをもとに、専門業者が見積もりを作成します。
見積もりには、配線の種類や必要な工事の内容などが明記されます。
また、同時に工事計画を提出してくれる業者もあります。
見積もりと工事計画書をもとに、工事の全体像や費用が把握できるようになります。
この時点で質問や疑問点が浮かんだ場合は、業者にしっかりと質問し確認をとりましょう。
納得した上での工事の契約が大切です。
見積もりが終わったら、工事の準備が進められます。
電気を一時的に止める必要がある場合や、配線する場所の家具を一時的に移動する必要が生じる場合もあります。
また、場合によっては配線を行うために天井や壁に穴を開ける必要が生じる場合があり、その場所の家具や家電を移動する必要も生じます。
工事の準備を始める前に、説明を受けて、しっかりと準備を行うと工事がスムーズに進みます。
電気配線工事開始:配線の設置
電気配線工事が開始されると、配線の設置が行われます。
電気配線の設置は、電気を安全に家全体に届けるための作業です。
電線は主に天井裏や壁の中を通しながら、日常生活では触れられず見えないように配置されます。
これは、家の見た目をきれいに保つためと、電線の安全性向上のためでもあります。
電線をしっかりと固定し、電気が流れるルートが確立されます。
配線が終わったら、コンセントやスイッチ、照明器具などを取り付けるための電線が各場所に引き込まれていきます。
また、エアコンやインターホン、IH調理器を設置する場合は、機器に合わせた配線が必要となります。
計画されたすべての電線が適切に接続され、電気が行き渡るようになります。
完了検査と試運転
電気配線の工事が完了した後は「電気が正常に流れるかどうか」「安全に電気機器を使うことができるかどうか」を確認するために、完了検査と試運転が行われることがほどんどです。
完了検査と試運転では、実際に電気を通して、すべてのスイッチやコンセントが正しく機能しているかをチェックします。
例えば、スイッチを押して照明が確実に点灯するかどうか、コンセントに家電を差し込んで正常に動くかどうかが確認されます。
試運転が問題なく完了したら、電気配線工事は完了となります。
すべての電気機器が正しく作動し、安全が確認された後、最後に清掃が行われ、工事現場が片付けられます。
業者は、工事の内容や結果を依頼者に説明し、今後の使用に関しての注意点や、定期的なメンテナンスについてのアドバイスも行います。
定期メンテナンスやアフターフォローについても業者に確認しておくとより安心です。
電気配線工事を依頼する際、費用がどのくらいかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか?
電気工事の費用は、工事の内容や家の状況、設置する機器によって異なります。
しかし、一般的な目安を知っておくと安心して検討することができるのではないかと思います。
ここでは、電気配線工事で多い、コンセントやスイッチの増設、照明器具の取り付け、ブレーカー交換などの費用について、詳しく説明していきます。
実際の工事費用は見積もりで確認することが大切です。
コンセント・スイッチ増設の費用
ライフスタイルの変化や、新しい家電の導入に伴ったコンセントやスイッチの増設を検討される方も多いです。
コンセントやスイッチの増設は、比較的簡単な工事の1つですが、その工事費用はどのくらいかかるのでしょうか?
コンセント増設
コンセントを新たに増設する場合、費用はおおよそ5,000円~15,000円が目安です。
費用の違いは、増設する場所や工事の難易度によって変わります。
例えば、壁の中にすでに電線が通っている場合は簡単ですが、電線を新しく引く必要があると少し高くなります。
また、屋外コンセントや特別な防水機能が必要な場合は、さらに費用がかかることがあります。
スイッチの増設
スイッチを新しく増設する場合も、費用は8,000円~20,000円が一般的です。
スイッチのタイプによって費用が変わることがあり、例えば、1か所で照明を操作するシンプルなスイッチであれば比較的安価ですが、階段の上下で同じ照明を操作できる「3路スイッチ」などの特殊なスイッチは少し費用が高くなることがあります。
工事項目 | 費用の目安(円) | 備考 |
---|---|---|
コンセント増設 | 5,000~15,000 | 場所や工事の難易度によって異なる |
屋外コンセント増設 | 10,000~20,000 | 防水機能が必要なため高め |
スイッチ増設 | 8,000~20,000 | 3路スイッチなど特殊なスイッチは高額 |
スイッチ交換 | 3,000~10,000 | 3路スイッチなど特殊なスイッチは高額 |
これらの工事は、家の電気の使い勝手を向上させるために非常に便利です。
作業の内容や難易度によって費用が変わるため、事前に確認することが大切です。
照明器具の取り付け工事費
照明器具の取り付けや交換は、部屋の明るさや雰囲気を大きく変えるため、リフォームや模様替えの際に人気の工事です。
取り付ける照明の種類や場所によって費用が異なります。
基本的な照明の取り付け
照明器具の取り付けは、シンプルなものであれば3,500円~10,000円が目安です。
引っ掛けシーリングという天井の器具に照明を取り付けるだけなら、短時間で済むことが多いです。
特別な照明(シャンデリアなど)
シャンデリアのように重量がある照明や、取り付けが複雑なものの場合は、取り付け費用が高くなることがあります。
こうした特別な照明は20,000円~50,000円かかることもあります。
天井の強度を確認したり、追加の配線工事が必要になる場合もあるため、工事が難しいほど費用が高くなる傾向があります。
工事項目 | 費用の目安(円) | 備考 |
---|---|---|
シンプルな照明取り付け | 3,500~10,000 | 引っ掛けシーリングを使った簡単な工事 |
シャンデリア取り付け | 20,000~50,000 | 重量があるため強度の確認が必要 |
照明交換(通常のもの) | 3,000~7,000 | |
LED照明への交換 | 5,000~15,000 | エコな省エネ効果あり |
照明器具の交換や新設は、部屋の雰囲気を変えるだけでなく、省エネ効果があるLED照明への交換なども推奨される工事です。
取り付け費用は照明の種類と設置場所により変わるため、詳細は見積もりを取ることをおすすめします。
ブレーカー交換や分電盤工事の費用
ブレーカーや分電盤は、家庭の電気を安全に管理するために非常に重要な役割を果たしています。
ブレーカーや分電盤が劣化したり、電気の使用量が増えたりすると、交換が必要になることがあります。
ブレーカー交換
家庭で使う電気量が増えると、ブレーカーが頻繁に落ちることがあります。
この場合、ブレーカーの容量を上げる工事や、古くなったブレーカーを交換する必要があります。
ブレーカーの交換は5,000円~15,000円が目安です。
漏電を防ぐ「漏電ブレーカー」の場合は、少し高めの10,000円~30,000円程度になることもあります。
分電盤工事
分電盤は、家全体に電気を分配するための装置です。
分電盤の交換や修理が必要な場合、30,000円~100,000円ほどかかることがあります。
分電盤の交換が必要になるのは、築年数が経った家や、電気をたくさん使う家電を新しく導入した場合です。
安全のため、定期的なチェックとメンテナンスを行うことをおすすめします。
工事項目 | 費用の目安(円) | 備考 |
---|---|---|
ブレーカー交換 | 5,000~15,000 | 電気容量によって変わる |
漏電ブレーカー交換 | 10,000~30,000 | 安全性を高めるためやや高額 |
分電盤交換 | 30,000~100,000 | 築年数や電気の使用量によって異なる |
分電盤やブレーカーは家庭内で安心安全に電気を使う肝となる部分です。
定期的なメンテナンスはもちろん、工事を行う際には将来を見通した計画も検討することをおすすめします。
正確な費用は見積りで確認しよう
電気配線工事の費用は、工事内容や家の状況、設置する機器によって異なります。
そのため、ここで紹介した金額はあくまで目安として捉えていただけたらと思います。
正確な費用は業者に見積もりを取って確認することが大切です。
見積もりをしてもらうことで、工事内容や材料費、工期について詳しく説明を受けることができます。
特に、築年数が経過している場合や、特殊な設備を導入する場合には、追加の工事が必要になることもあります。
工事の前にしっかりと相談し、納得した上で進めることが安心で確実な工事の第一歩です。
いかがでしたか?
住宅の電気配線工事は、私たちの日常生活を支える重要な工事であり、特に安全性が求められます。
電気工事には国家資格が必要で、感電や火災などのリスクを避けるためにも、専門業者に依頼することが大切です。
新築やリフォーム時、またコンセントやスイッチの増設など、家庭の快適さを保つために電気工事が欠かせない場面は多くあります。
工事を依頼する際は、事前に見積もりを取り、工事の流れを理解しておくことで、より安心して進められるでしょう。
電気配線工事を正しく行うことで、安全で快適な住環境を整え、日常生活をより豊かにしていきましょう。
半世紀の歴史!
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