住宅の分電盤工事とは?必要なケースと費用・工事の流れを徹底解説

住宅には電気を安全に使うために分電盤が設けられています。

「分電盤」という言葉は聞いたことがあるけれど、どんな役割を担っているのかよくわからない・・・

そんな方も多いのではないのではないでしょうか?

家で突然電気が使えなくなった時にブレーカーを確認したことがある経験がある方は多いと思います。

実はブレーカーは分電盤の中にある装置の一つなのです。

分電盤は家中の電気を管理して安全に使えるようにしてくれる重要な役割を担っています。

分電盤のトラブルを放っておくと家電の故障につながったり、電気を安全に使えなくなるリスクがあります。

この記事では、分電盤の役割や、工事が必要になるタイミング、大まかな費用や流れについてわかりやすく解説します。

安全に電気を使うためにも分電盤について知っていただけたらと思います。

この記事の監修者

株式会社 林田電気工業

林田竜一

代表取締役

1級電気工事施工管理技士

行橋市で電気工事会社を経営しています。お客様ひとりひとりに丁寧に対応し、電気でつなぐ明るい未来をスローガンに地域に貢献できるように努めています。

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分電盤とは?ブレーカーとの違いや役割を解説

分電盤は、家の中で電気を安全に使うために重要な役割を担っている電気設備の一つです。

分電盤は電力会社から送られてくる電気を各部屋や家電にわける装置です。

家中の電気を管理してくれている装置ともいえます。

分電盤には、電流が過剰に流れた時に自動的に電気を遮断してくれるブレーカーという装置が組み込まれています。

ブレーカーは事故を防いでくれる重要な役割を担っています。

ここでは、分電盤とブレーカーの種類について詳しく解説します。

分電盤とは

分電盤は、家中に電気を供給するための「分配センター」のような役割を担っています。

電気は電線等と経由して電力会社から送られてきます。

送られてきた電気は住宅に引き込まれて、分電盤に集められてから、家の各部屋や電化製品に分けて送られます。

リビングで使う照明、台所で使う冷蔵庫や電子レンジ、寝室で使うエアコンなど、家中の電化製品が同時に使えるのは、この分電盤が各箇所に適切に電気を振り分けているからです。

分電盤の役割は電気の分配だけではなく、電気を安全に使うための制御装置としての役割も担っています。

過剰に電気が流れていることを検出した時や、電線がショートして漏電が発生した際には、火災や感電のなどの事故を防ぐために即座に電気を止める漏電遮断機としての働きも担っています。

さらに、電気の使いすぎを管理して、使いすぎを感知すると電気を止めることも分電盤の大切な役割の一つです。

このような役割を担うために、分電盤にはブレーカーが組み込まれています。

家の中で急な停電が起こった際にブレーカーを確認した経験がある人もいらっしゃるのではないでしょうか?

そのブレーカーが組み込まれている装置全体が分電盤です。

ブレーカーの役割と種類

ブレーカーは分電盤に組み込まれている、電気を安全に使うために欠かせない電気設備の一つです。

電気が流れすぎていることを検知した場合や、電線の異常を検知した場合、そのままにしておくと火事や感電などの危険性が上がります。

そのような事態が起こった時に自動的に電気を遮断してくれるのがブレーカーです。

ブレーカーの働きによって、電気が過剰に流れ続けて家電が故障したりする事故や、火災を事前に防ぐことができるのです。

分電盤には主に3種類のブレーカーが組み込まれています。

ブレーカーの種類役割いつ作動するか停電範囲
アンペアブレーカー契約アンペア数を超えると電気を遮断する家全体の消費電力が多すぎたとき家全体
漏電ブレーカー漏電を感知して電気を遮断する漏電を検知したとき家全体または特定の回路
安全ブレーカー
(サーキットブレーカー)
各回路で過電流が発生すると電気を遮断する特定の回路で電気の使いすぎがあったとき該当の回路のみ

アンペアブレーカー

アンペアブレーカーは家全体で使用できる電気の量・電流を制御するためのブレーカーです。

アンペアとは電流の強さを表す単位で、住宅で同時に使える電気の量の上限は電力会社との契約で決められています。

必要となるアンペア数は、同居する家族の数によっても異なります。

あくまで目安ではありますが、家族の数に応じたおすすめのアンペア数は下記の通りです。

ご自宅の契約アンペア数を確認しておくといざという時に安心です。

家族の数契約アンペア数
1人暮らし20~30アンペア
2人暮らし20~50アンペア
3人、4人家族の場合40~50アンペア
5人以上の家族の場合60アンペア

電力会社との契約以上の電力を使用すると、アンペアブレーカーが作動して電気を遮断します。

過剰に電気を使いすぎてしまうことを防ぎ、家全体の電力供給を安全に保ってくれるのです。

たとえば、家でエアコン、電子レンジ、ドライヤーなどを同時に使って、契約しているアンペア数を超えた場合、アンペアブレーカーが電気を止めることで、家の中全体が停電になることがあります。

アンペアブレーカーがあることで、電気の使いすぎによるトラブルを防げるのです。

漏電ブレーカー

漏電ブレーカーは、漏電を検知した時に働くブレーカーです。

電気が流れるべきところではなく、別の場所に電気が流れてしまうことを「漏電」といいます。

漏電は、電線を覆っている被覆が破れたり、電化製品の内部で故障が起きた際に発生することがあります。

漏電は非常に危険で、発生すると感電や火災の危険性が高まります。

漏電ブレーカーは、漏電を感知すると自動的に電気を止める役割を担っています。

たとえば、洗濯機の近くで漏電が起きて水に電気が流れた場合、漏電ブレーカーがすぐに反応して電気を止めてくれます。

そのため、感電や火災を防ぐことができるのです。

漏電ブレーカーは、家庭内の安全を守るために欠かせない装置です。

漏電ブレーカーが落ちた際は漏電の危険性があるため、専門業者に連絡して点検を行ってもらうことをおすすめしています。

安全ブレーカー(サーキットブレーカー)

安全ブレーカーは、家の中の各部屋や回路ごとに設置されており、過剰な電気が流れた際に電気を遮断する役割を持っています。

安全ブレーカーは、異常が検知された場所のみの電気を遮断することができます。

そのため、家全体が停電するのではなく、問題が発生している場所のみの電気が止まり、他の場所では引き続き電気が使える状態となります。

たとえば、台所で電子レンジを使っているときに、その回路で過電流が発生した場合、台所の電気が落ちますが、リビングや寝室の電気はそのまま使えるようになります。

これが安全ブレーカーの役割です。

安全ブレーカーがあることで、家の一部にトラブルが発生しても、他の部分には影響を与えずに、効率的に電気を管理できるのです。

住宅の分電盤工事が必要になるケースとは?

分電盤は住宅で電気を安全に使うために重要な役割を果たしています。

電気を安全安心に使い続けるためには、分電盤の工事が必要になるケースもあります。

例えば、ブレーカーが落ちる頻度が高くなってきた場合や、分電盤の使用年数が長くなった場合、大型の家電や電力を多く使う家電を導入する場合などは、分電盤の見直しが必要となります。

ここでは、分電盤工事が必要になる主なケースについて解説します。

ブレーカーがよく落ちる場合

住宅で使う電化製品が増えたり、同時にたくさんの電化製品を使うことが増えて、ブレーカーが落ちたという経験はありませんか?

これは住宅で使っている電気の量が契約しているアンペアを超えている場合に起こる現象です。

住宅全体で使うことができる電気の量は電力会社との契約によって上限が定められているため、例えばエアコン、電子レンジ、ドライヤーを同時に使うと、電力を使いすぎてブレーカーが落ちてしまうケースがあります。

この場合は、電力会社と契約しているアンペアの見直しも必要となります。

契約アンペアを見直し、かつ、電力の配分や分電盤が対応可能かどうかを確認する必要が生じます。

また、電化製品の故障、配線の老朽化によってもブレーカーが頻繁に落ちることもあります。

ブレーカーがよく落ちる場合は、分電盤が電力を効率的に管理できていない可能性が高いことが考えられます。

また、漏電や配線に不具合が起こっている可能性も懸念されるため、専門の業者に調査を依頼することをおすすめします。

ブレーカーが頻繁に落ちる場合は、分電盤の見直しも必要になります。

必要に応じて分電盤の容量を大きくすることが解決のポイントです。

分電盤が適切に機能すれば、安心して家の電化製品を使い続けることができるでしょう。

古い分電盤の寿命が来ている場合

分電盤にも寿命があります。

分電盤は法定耐用年数が15年と定められており、各メーカーも10〜15年が交換の目安であるとうたっています。

古い分電盤は内部の部品が劣化してきたり、最新の家電の使用電気量に対応できないというケースもあります。

特に部品が劣化している場合は感電や火災のリスクが高まり、危険を伴います。

分電盤の寿命が近づくとブレーカーが頻繁に落ちるようになることがあります。

また、異音や発熱、焦げ臭い匂いがするなどの異臭を感じる場合もあります。

このような症状が見られた場合は、すぐに分電盤の点検を専門の業者に依頼することをおすすめします。

分電盤が寿命に達していない場合でも、内部に汚れや埃が蓄積することで故障につながることもあります。

定期的な点検も行うとより安心です。

分電盤を交換することで、漏電や過電流の際に、より迅速に祝うできるようになるでしょう。

分電盤は定期的な点検とメンテナンスを行いながら、適切なタイミングで交換・修理を行うことで、危険を回避することが可能となります。

大型家電を導入する場合

近年、省エネ家電や便利な大型家電、オール電化が注目されています。

エアコン、IHクッキングヒーター、オーブンレンジ、食洗機など、消費電力の大きな家電は、使用時に大量の電気を必要とします。

そのため、これらの家電を新しく導入する際には、専用の回路が必要となることが多く、分電盤工事が必要となるケースが多いです。

専用回路とは、特定の家電だけに使われる電気の通り道のことです。

エアコンや電子レンジのような消費電力が大きい家電を同時に使っても、他の電化製品に影響を与えないようにするために大切な回路です。

分電盤にこの専用回路が追加されていない場合は、他の家電と一緒に使うと電力が不足し、ブレーカーが落ちる原因になります。

大型家電を導入する前には、分電盤の点検を行い専用回路の有無を確認すると良いでしょう。

必要に応じて分電盤工事を行えば、家全体で安定して電気を使い続けることができます。

家の電力使用量が増えた際には、分電盤の見直しを検討することが重要です。

分電盤工事の流れ

分電盤の工事が必要となったら、どのような流れで工事が進むのか気になる方も多いのではないでしょうか?

分電盤の工事は専門知識をもった電気工事士の有資格者によって行われることが法律で義務つけられています。

複雑な配線や電気回路の取り扱いが必要であり、適切な工事を行わないと漏電や場合によっては火災に繋がる危険性があるからです。

分電盤の工事を検討する際には、専門の電気工事業者に依頼して現状を確認してもらうことから始まります。

ここでは、一般的な分電盤の工事の流れを解説します。

業者によって異なることがあるため、工事を検討する際のイメージを掴んでいただくヒントにして頂けたらと思います。

配線作業は「電気工事士」の資格が必要です。

これは電気工事士法第3条第1項及び第2項に規定されています。

違反した場合、3ヶ月以下の懲役または3万円以下の罰金が課せられます。

一般家庭には100〜200Vの電流が流れています。

電流は取り扱いによっては感電や火事などの命に関わる危険性があります。

知識がないまま配線に触れるのは大変危険です。

そのため法律で専門の資格を持った電気工事士が行うことが定められています。

参考情報|経済産業省 電気工事士法(昭和35年8月1日法律第139号)の逐条解説 (令和5年11月版)

https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/files/koujisichikujyou.pdf

参考情報|電気工事士法(昭和三十五年法律第百三十九号)第14条  

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000139

工事の流れ:現地調査

電気工事士が住宅の現状を把握するために行うのが現地調査です。

実際の分電盤やご家庭の電気の使用状況、家電製品の数や種類、電気回路の状態などを確認します。

現地調査によって、現在の分電盤の状況やどの程度の電力を供給できているのかを確認し、今後どのような工事が必要かを判断します。

特に、新しい大型家電製品の導入やライフスタイル、家族構成の変化によって電気使用量が増加している場合は、電気回路を増やす必要が生じる可能性もあります。

現地調査語には必要な工事内容が提案されてきます。

この時点で、分電盤自体の交換が必要なるのか、回路の増設が必要かなどが明確になります。

また、工事の内容や難易度も決まります。

具体的な工事内容が決まったら、工事内容に応じた見積もりが提示されます。

見積もりが提示され工事内容の説明があった際に、不明点や疑問点は業者にしっかりと確認しましょう。

見積もりと工事内容に納得した上で契約して工事を進めることをおすすめします。

工事の流れ:工事開始

現地調査が終わり、見積もりと工事内容に納得したら契約が交わされて、工事が始まります。

工事内容は現地調査の結果によって変わります。

電気の供給を一時的に停止して作業が進められます。

そのため、工事が行われている間は家全体の電気が使えなくなります。

分電盤の交換が必要な場合は、古い分電盤が取り外された後に新しい分電盤が設置されます。

新しい分電盤は電気回路の和也、使う電化製品の種類に応じて必要な分電盤が選ばれます。

必要に応じて、電気の回路を増やしたり、消費電力が大きな家電製品に対して専用の回路を設けたりすることもあります。

将来的に電気をたくさん使ってもブレーカーが落ちにくくなるような対策を、この工事で行う場合もあります。

工事の流れ:動作確認と引き渡し

分電盤の設置が完了したら動作確認が行われます。

新しい分電盤や配線が正しく作動するかどうかを詳しくチェックします。

各ブレーカーが正しく動いているか、電気の流れが正常か、漏電がないかなどを確認します。

特に漏電ブレーカーや安全ブレーカーが正しく作動していることは、家全体の安全に直結します。

そのため、念入りに確認する必要があるのです。

動作確認が終わったら、電気が家全体に問題なく供給されているか、各部屋の電化製品が正しく使えるかを確認します。

新しい分電盤の使い方や注意点を説明する業者もいます。

例えば、ブレーカーが落ちた場合の対処方法や、定期的なメンテナンスの必要性など、基本的な知識を身につけておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。

確認を一緒に行った場合は業者に聞いておくとより安心です。

動作確認が全て終わった後、工事は完了し、分電盤は正式に引き渡されます。

引き渡し後も、何か問題があれば、工事を行った業者に連絡して対応してもらうことが可能です。

アフターフォローやメンテナンスについても慎重に確認しておくと良いでしょう。

分電盤工事にかかる費用の目安

分電盤の工事には、分電盤本体の価格に加えて、工事の作業費や出張費、古い分電盤の廃棄費用など、さまざまな要素が関わってきます。

また、家の広さや使用する電化製品の数によって、回路数を追加する必要がある場合もあり、そうした場合はさらに費用が増えることがあります。

ここでは、分電盤工事の費用がどのように決まるか、どの部分で変動するのかをわかりやすく解説します。

一般的な分電盤工事にかかる費用の目安として参考にして頂けたらと思います。

費用項目価格の目安説明
分電盤本体の価格2~4万円分電盤の種類やサイズで変動します。
最新機能付きのものは高額になることがあります。
工事費用2~4万円分電盤の取り付け作業費用。
配線作業や回路調整が含まれます。
出張費1,000~5,000円業者が現場に来るための移動費用。
距離や場所によって変わります。
廃棄処分費2,000~5,000円古い分電盤の処理費用。
安全に廃棄するためのコストです。
ブレーカーの交換費用3,000~1万円各ブレーカー(アンペアブレーカー、漏電ブレーカーなど)の交換費用。
種類により異なります。
専用回路の追加費用家の規模や家電数に応じて変動大型家電(エアコンやIHヒーターなど)のために専用回路を追加する費用。

分電盤本体の価格

分電盤本体の価格は、一般的に2~4万円程度が相場となっています。

分電盤にはさまざまな種類があり、最新の安全機能を備えたものや、複数のブレーカーを搭載する大きな分電盤は、価格が高くなる傾向があります。

漏電ブレーカーが標準装備されている分電盤や、専用回路を追加できる大容量の分電盤は、標準的なものよりも少し高めの価格設定になっているものが多いです。

分電盤は、家庭の安全な電力供給を支える重要な設備です。

そのため、価格だけで選ぶのではなく、家の電力使用状況や今後の家電製品の増加に対応できるかどうかを考慮して選ぶことが大切です。

必要以上に大きすぎる分電盤は無駄になってしまいます。

逆に小さすぎると電気が足りなくなる可能性があります。

電気工事士と相談しながら適切なサイズや種類を選ぶと良いでしょう。

相談する際は将来的にどのように電気を使っていく計画なのかも含めてしっかりとお話しすることをおすすめします。

工事費用の内訳

分電盤工事の工事費用は、作業の難易度や設置場所によって変動します。

一般的には2~4万円程度が相場と言われています。

工事費用には、電気工事士が分電盤を取り付ける作業費だけでなく、古い分電盤の取り外し、新しい分電盤への配線接続、回路の増設や調整、動作確認などの作業も含まれることがほとんどです。

工事の難易度は、分電盤が設置される場所や、家の電気配線の複雑さによって変わります。

例えば、狭い場所に分電盤が設置されている場合や、家全体の配線が複雑であれば、工事にかかる時間や作業量が増え、その分費用も高くなることがあります。

逆に、比較的簡単な工事であれば、費用を抑えることができる場合もあります。

工事費用は、分電盤本体の価格に比べて高額になることが多いため、業者に見積もりを依頼する際には、工事内容を詳しく確認し、納得のいく形で契約を進めることが大切です。

出張費や廃棄処分費

分電盤工事には、業者の出張費や古い分電盤の廃棄処分費が追加でかかることがあります。

出張費は、業者が現場に赴くために発生する費用で、1,000円~5,000円程度が一般的です。

出張費は、業者が移動する距離や地域によって異なり、遠方の場合や交通の便が悪い場所では、出張費が高くなることがあります。

また、古くなった分電盤の廃棄には、廃棄処分費がかかる場合があります。

廃棄処分費は2,000円~5,000円程度が目安ですが、これは業者によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

古い分電盤を処分する際には、環境に配慮して適切な方法で処理されるため、安心して依頼できるでしょう。

これらの費用も、工事費用に加算されることが多いため、総額でどれくらいになるかをしっかりと確認しておくと安心です。

回路数やブレーカーの種類による費用の変動

分電盤工事の費用は、回路数やブレーカーの種類によっても変動します。

家の広さや使用している電化製品の数によって、回路の数を増やす必要がある場合、工事費用が高くなることがあります。

エアコンやIHクッキングヒーター、オーブンレンジなどの大型家電を設置する際には、専用の回路を設ける必要があります。

専用回路を追加することで、安定した電気の供給が可能になります。

分電盤に組み込まれているブレーカーの種類によっても費用が異なります。

アンペアブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカーの各ブレーカーは、それぞれの役割によって価格が変わり、交換費用は3,000円~1万円程度が相場とされています。

たとえば、漏電ブレーカーは家全体の安全性を高めるために重要な役割を果たすため、やや高めの価格になることが一般的です。

電気工事は資格が必要!安全に工事を依頼するためのポイント

電気を安全に扱うため、分電盤の工事には専門的な知識と技術が必要です。

電気工事には「電気工事士」の資格が必要であり、資格のない人が工事を行うと、感電や火災などの大事故に繋がる恐れがあります。

自分で工事を行うことは非常に危険なため、必ず資格を持った専門業者に依頼しましょう。

また、業者を選ぶ際には、見積もりが明確であることや、実績が豊富であることが重要なポイントと言えます。

ここでは、資格の必要性と業者選びのポイントについて詳しく説明します。

資格が必要な理由

電気工事には「電気工事士」という国家資格が必要です。

電気工事士とは、電気の配線や工事に関する専門的な知識を持ち、法律に基づいて安全に作業を行える人のことを指します。

電気は誤った配線や不適切な工事によって、感電やショート(電線同士が触れ合うことで発生する事故)が発生する危険性があります。

誤った接続によって回路が過負荷になったり、電流が正しく流れなかったりすると、電気製品が故障するだけでなく、火災の原因にもなりかねません。

そのため、電気工事士の資格を持たない人が行う工事は、法律で禁止されています。

無資格者が工事を行い万が一事故が起きた場合、法律的にもトラブルになる可能性が非常に高いです。

電気工事を行う際は、必ず資格を持った「電気工事士」に依頼することが大切です。

資格を持っているかどうかは、業者に依頼する際に必ず確認することをおすすめします。

分電盤工事業者選びのポイント

分電盤工事を依頼する際には、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

まず1つ目のポイントは、「見積もりが明確であること」です。

分電盤工事の費用は、分電盤本体の価格や工事費、出張費、古い分電盤の廃棄費用など、さまざまな要素が含まれています。

工事を依頼する前に、これらの費用がすべて見積もりに記載されているかを確認しましょう。

見積もりが不明確な業者は、後から追加料金を請求されることもあるため注意が必要です。

しっかりと内訳を説明してくれる業者を選びましょう。

2つ目のポイントは、「実績が豊富であること」です。

電気工事は経験が非常に重要なため、過去の実績や工事内容を確認することが大切です。

実績の多い業者は、さまざまなケースに対応してきた経験があるため、予期しないトラブルにもスムーズに対処できます。

また、過去に類似した工事を行っている業者であれば工事も安心して任せられます。

3つ目のポイントは、「総合的なメンテナンスが可能かどうか」です。

分電盤工事だけでなく、家全体の電気設備のメンテナンスも一緒に行える業者を選ぶとより安心です。

家の電気設備は、分電盤だけでなく配線やコンセント、家電製品に至るまで全体が関係しています。

工事後も安心して使えるよう、定期的なメンテナンスが必要です。

総合的なサポートをしてくれて安心して相談できる業者を選ぶことで、安心して電気を使い続けることができます。

住宅の分電盤工事のまとめ

いかがでしたか?
分電盤は家庭に電気を安全に供給するために欠かせない重要な設備です。

分電盤の寿命や消費電力の増加により、定期的なメンテナンスや工事が必要になる場合があります。

特に、ブレーカーが頻繁に落ちる場合や、分電盤が古くなってきたと感じる場合は、早めに専門業者に相談することをおすすめします。

また、エアコンやIHクッキングヒーターなどの消費電力が大きな家電を導入する際には、専用回路の追加が必要になることがあるため、その際も分電盤工事が必要です。

電気工事は「電気工事士」という資格が必要です。

自分で工事を行うことは大変危険で、法律でも罰せられる作業です。

感電や火災などの大事故を防ぐためにも、必ず資格を持った信頼できる専門業者に依頼しましょう。

見積もりが明確で実績が豊富な業者を選ぶことが、トラブルを避けるためのポイントです。

この記事が分電盤を適切にメンテナンスし、ライフスタイルによって電気の供給量を見直してみるきっかけになったら幸いです。

皆さんが安全で快適な、電気のある生活を送れますように!

半世紀の歴史!
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