太陽光設備工事の基礎知識を詳しく解説

九州は再生可能エネルギーの適地が多いと言われています。

特に日照条件が良いことから太陽光の導入が他のエリアに比べて盛んです。

福岡県の太陽光発電等の累積導入量は上位10位に入るほどとも言われており、太陽光設備への関心の高さを窺い知ることができます。

太陽光設備を導入したいけれどいまいちどんな設備かわからない。

太陽光発電のメリット・デメリットを知りたい。

太陽光設備工事の流れを知って導入検討に役立てたい。

そんな方に向けて、太陽光設備工事の基礎知識について詳しくまとめました!

この記事の監修者

株式会社 林田電気工業

林田竜一

代表取締役

1級電気工事施工管理技士

行橋市で電気工事会社を経営しています。お客様ひとりひとりに丁寧に対応し、電気でつなぐ明るい未来をスローガンに地域に貢献できるように努めています。

半世紀の歴史!
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太陽光発電システムとは

太陽光発電とは

太陽光発電はとは、太陽の光エネルギーを使って発電をする方法です。

太陽光パネルを利用して太陽のエネルギーを電力に変換することで電気を生み出します。

化石原料に依存することなくクリーンな電力を供給する再生可能エネルギーとしても世界的にも注目されています。

太陽光発電システムは、太陽光パネルを中心とした様々な装置で構成されています。

特に九州は緯度が低いため特に夏場は日照時間が長い傾向があります。そのためか、九州エリアの太陽光導入が他のエリアに比べて高い傾向があります。

参考情報|九州電力 太陽光発電

太陽光発電の仕組み

太陽光発電は太陽電池をたくさん集めたソーラーパネルを利用して電気を作り出すシステムです。

物質に光が当たるとその物質から電子が飛び出すことを光電効果と言い、太陽光発電は光電効果の仕組みを利用して発電しています。

ソーラーパネルに光が当たることで、ソーラーパネル内の半導体から電子が飛び出す働きが起こります。

その電子を流そうとする力が発生します。

この電子を流そうとする力が「電力」なのです。

ソーラーパネルが光のエネルギーを電気に変える効率は変換効率と呼ばれています。

太陽光発電の売電制度

太陽光発電で発電した電気で家庭で使いきれなかった分は電力会社に買い取ってもらうことも可能です。

これを売電と言います。

売電価格は毎年経済産業省が1kWhあたりの売電価格を発表しています。

ただし、九州電力は電力の安定供給のため出力制御もうたっています。

これは太陽光発電システムの大幅な普及による電力の需要と供給のバランスが崩れないようにするためのものです。

電気は私たちの生活にとって欠かせないものです。

そのため、国や電力会社が安定して供給し続けられるように制度を整える必要があるのです。

太陽光発電導入を検討されている方は、売電について専門業者に相談することをおすすめします。

専門業者は現在のその地方での売電価格や出力制御の状況も合わせた説明をしてくれることでしょう。

参考情報|経済産業省 2024年度以降の価格表(調達価格1kWhあたり)

参考情報|九州電力 出力制御について

太陽光発電のFIT制度

太陽光発電の導入を検討している方で「FIT制度」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?

FIT(Feed-in Tariff)制度とは「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことです。

事業者や個人が再生可能エネルギーで発電した電力を一致の期間、一定の価格で電力会社が買い取ることを国が保証する制度のことです。

再生エネルギーを普及し、日本のエネルギー自給率の向上を目的として2009年11月に開始されました。

買取期間は10年間と定められています。

この10年の買取期間満了を「卒FIT」と呼ぶ方もいます。

卒FIT後も売電は続けられますが、売電単価が下がる傾向があります。

価格は毎年見直されており、技術の進歩と需要の拡大により売電単価は徐々に下がってきているのが現状です。

参考情報|九州電力送配電 固定価格買取制度について

太陽光発電の自家消費

太陽光発電システムで作られた電気を全て自宅でつかい、売電を行わない方法もあります。

蓄電池などを利用して余剰電力を貯めることにより、夜間や天候が悪く日向が当たらない日に利用します。このことで自家発電で作り出した電気の自家消費率を高めます。

前述の通り売電価格は年々低下しています。

一方で世界情勢などの影響を受けて電力会社から購入する電気代は上昇傾向にあります。

自宅で発電した電気を自宅で消費することにより電気代の節約を図ることも念頭に入れてみてください。

太陽光発電のメリット・デメリット

太陽光発電に興味あるけれど不安な気持ちを抱えている方も多くいらっしゃると思います。

太陽光発電のメリットとデメリットをまとめました。

太陽光発電のメリット

電気代を節約できる

太陽光発電を導入することで電気代を削減することが期待できます。

太陽光発電で自家発電をすることにより、電力会社から購入するはずだった電気を賄うことができるようにあるためです。

また、太陽光発電システムを導入することによって発電されている電気量を確認することができるようになります。

このことが節電意識の向上に繋がるとも言われています。

売電収入を得ることができる

前述の通り、自宅で使って余った電気をFIT制度に基づいて電力会社に売ることができます。

FIT方に基づいて一定期間電力会社に電力を買い取ってもらえる仕組みが整備されています。

電気代高騰の影響を受けにくい

世界情勢や原油価格、為替レートの変動で日本の電気代は大きく左右されます。

一方、太陽光発電は自分の家のシステムが発電した電気を使うことができます。

自家発電の電力だけで賄えない場合も、不足分を電力会社から買えば良いというメリットがあります。

太陽光発電による自家発電した電気を使うことで、世情に左右されなにくい電気料金を維持することも可能となります。

災害時や停電時も電気が使える

太陽光発電の自立運転システムにより、災害時や停電時でも電気を使うことが可能なケースもあります。

自立運転とは、太陽光発電システムに電気が流れない状態になっても動作し続けるシステムのことです。

自立運転をするためには蓄電池やバックアップ機能を備えたシステムが必要になりますが、災害時や停電時にも電気が使うことができるため、最近注目されています。

太陽光発電は災害時や停電時に重要なライフラインを確保する手助けともなってくれるでしょう。

再エネ賦課金を削減できる

再エネ賦課金とは「再生可能エネルギー発電促進賦課金(はつでんそくしんふかきん)」の略称で、再生可能エネルギーの買取に必要な費用を賄うために設けられている賦課金のことです。

賦課金とは「税金を割り当てて負担する」という意味で、再生エネルギー普及のために設けられました。

再エネ賦課金は電気使用量に応じて課されます。

しかし、自宅で発電した電気は対象外とされています。

そのため、太陽光発電システムを導入し自家発電を行うことで、再エネ賦課金の支払額を減らすことができます。

環境にやさしいエネルギー

2050年の脱炭素化社会に向けて国も再生可能エネルギーの促進を推奨しています。

太陽光発電は化石燃料を使わずに、太陽光を電気に変換するため二酸化炭素の排出量を大幅に削減できるエネルギーとして注目されているからです。

地球温暖化や大気汚染などの環境問題は世界的にも重要視されている課題です。

再生エネルギーは環境問題を解決する手段として、環境にやさしいエネルギーとしても注目されつづえけています。

太陽光発電のデメリット

初期費用が高い

太陽光発電は初期費用が高額になる傾向があります。

屋根の形状や面積によっては、特殊な工事や機材を必要とするケースもあります。

補助金や減税などの整備により安くなると推奨する方もいらっしゃるようですが、実際には補助金などを活用しても高額な初期投資になることが多いです。

太陽光発電システムの導入を検討される場合は、初期費用と合わせて売電の低下事情やメンテンアンス費用も含めた経済的なメリット・デメリットも念頭に入れて計画することをおすすめします。

発電量が天候によって変わる

太陽光発電は太陽の光により電気を生み出すシステムです。

そのため、天候によって発電量が大きく変わります。当然、夜間は発電せず、日照時間によっても発電量が変わると言えます。

太陽光発電は安定した発電量を維持することは難しいシステムと言えます。

設置できない屋根がある

太陽光発電システムは主に住宅の屋根に設置されることが多いです。

しかし、屋根の向きや傾斜角度、強度によっては太陽光発電が設置できない場合もあります。

一般的には南向きの傾斜角度が30度程度の屋根が最適とされています。

また、屋根の強度が足りない場合には補強工事が必要になります。

太陽光発電システムの導入を検討されている方は、屋根の形状や強度がわかる図面と一緒に専門業者に相談されることをおすすめします。

反射光トラブル

太陽光発電は太陽光により電気を作り出します。

この時に太陽の光を反射してしまうことがあり、周囲に影響を与えてしまうことがあります。

これを反射光トラブルと言います。

反射光トラブルにならないためには、設置場所や角度の工夫が必要になります。

定期的なメンテナンス

太陽光発電システムには定期的なメンテナンスが必要です。

屋外に設置されているため、劣化や汚れの影響を受けやすく、発電効率の低下に繋がる場合もあるからです。

また、発電を行っている箇所であるため、故障や火災の原因になる不良には十分に気をつける必要があります。

太陽光発電システムを構成する機器

太陽光発電の発電の仕組みはどのような機器で構成されているのかを理解するとわかりやすくなります。

ここでは主な太陽光発電システムの構成機器と仕組みについて説明します。

太陽光パネル

太陽光発電システムのメイン機器の一つです。

太陽電池、モジュールとも呼ばれています。

光電効果があり、日光を電気に変換し発電してくれる設備です。

半導体が組み込まれており、光を当て続けることで発電し続けてくれます。

架台

太陽光パネルに日光を効率的に当てるために重要なのが架台です。

太陽光パネルそのものには固定するための部品が含まれていないため、太陽光パネルを支えるために必要不可欠な部品です。

架台に固定する際に太陽光パネルの設置角度を調整し、光の当たりやすい位置で運用する手助けをしてくれます。

太陽光パネルを支える架台はさまざまな素材で作られています。

業者に相談しつつ最適な架台を選びましょう。

接続箱

太陽光パネルから引き出されたケーブルを1つにまとめてパワーコンディショナーに接続する機器のことです。

パワーコンディショナー(パワコン)

太陽光パネルで作られてケーブルから送られてきた電気は直流電力です。

直流電力を交流電力へと変換して、住宅設備へ供給し電力の制御を行う機器がパワーコンディショナーです。

パワーコンディショナーは、停電時に太陽光発電システムを自立運転させる機能を備えているものもあります。

パワーコンディショナーは、太陽光パネルが作り出した電気を家庭で使うために欠かせない設備なのです。

分電盤

パワーコンディショナーで変換された交流電力を住宅設備に供給する機器が分電盤です。

分電盤は売電の際にも、発電した電気を送電線に送る役割を担っています。

住宅用の太陽光発電の設置時には、自宅に取り付けられている分電盤と太陽光発電専用の分電盤が必要となります。

電力量計

売電した電気量や電力会社から買った電気量を計測する役割を担っているのが電力量計です。

モニター

発電量が表示される機器です。

売買電気の状況を把握できるため、節電にも活かせる装置です。電力をコントロールすることもできます。

蓄電システム

太陽光発電システムに必ず必要な設備ではありませんが、余剰電力を貯めておくためには欠かせない設備です。

蓄電池の活用により、発電で余った電気を溜められるようになります。

電気を蓄えることにより、電気の自家消費を増やすことも可能になります。

また夜間などの発電していない時に蓄電機の電気を使うこと電力会社から購入する電気量を減らせることも可能です。

災害時などに停電した場合にも、設備に異常がなければ蓄電池を非常用の電源としても使うことができるのです。

画像引用先:パナソニック社

太陽光設備工事の流れ

一般的な太陽光設備設置工事の流れを解説します。

シミュレーション

太陽光設備の設置を検討する上で大切なのは自宅の屋根にどのくらいの太陽光パネルを設置できるかどうかです。

ソーラーパネル付きのカーポートを併用してパネルの面積を広げる場合もあります。

いずれにせよ、どのくらいの規模の太陽光パネルを設置できるかどうかで見込める発電量が変わってきます。

専門業者にシミュレーションを依頼する際には、自宅の図面を準備しておくことをおすすめします。

太陽光発電が設置できる環境なのか、設置した場合にパネルは何枚必要で、どのくらいの発電量が見込めるのかをしっかりとシミュレーションすることをおすすめします。

現地調査

シミュレーションを行い、設置をすることを決めたら現地調査を依頼するとより安心です。

図面で太陽光パネルの設置が可能と判断されても、屋根の現状を確認し場合によっては補修工事が必要になる場合もあります。

現地調査を行うことで屋根を損傷から守りながら太陽光設備の設置を行うことが可能になります。

シミュレーションを行い、さらに現地調査で自宅の屋根の適性をしっかりと確認することをおすすめします。

見積・契約

現地調査が完了したら、見積もりをもらいましょう。

見積書で不明な点は詳しく説明してもらうとより安心です。

設置後の施工保証や工事瑕疵保証、アフターメンテナンスについても契約前にしっかりと確認しましょう。

FIT申請

契約締結を行ったら、太陽光発電の工事を行う前にFIT申請を行う必要があります。

FIT申請とは電力会社(送配電業者)に対して行う接続申請と、経済産業省に行う事業認定申請です。

余剰電力を売電する場合には、電線に電気を流す必要があります。

その許可を事前に取る必要があるのです。

FIT申請は2つの申請を合わせて、約2〜3月かかるケースが多いです。

着工

申請が完了し許可を得たら、いよいよ着工です。

設置工事は足場の設置から、太陽光パネルを設置する屋根工事、配線の電気工事、足場の解体等を合わせて1〜3日程度で終わることがほとんどです。

工事が終わったら、業者立ち会いのもと試運転を行いましょう。

設置した太陽光パネルが正常に稼働しているのか、しっかりと発電できているのかを確認することが大切です。

太陽光設備工事の業者選びの3つのポイント

太陽光設備工事は配電などの専門的な資格が必要なほか、多くの申請業務が関わってきます。

初期投資が高くメンテナンスも必要な設備工事のため、信頼できる業者に依頼することが大切な工事です。

太陽光設備工事の業者を選ぶ3つのポイントを紹介します。

施工実績を確認しよう

太陽光設備工事は実績の多い業者を選ぶことが大切です。

住宅に最適なソーラーパネルのメーカーや設置場所、角度、枚数は建物の形状や置かれている環境で変わってきます。

そのため、施工業者の知識やノウハウによる意見が必要となります。

条件次第によっては太陽光発電システムを設置できないケースや、追加工事が必要になる場合もあります。

多くの実績と経験を積んだ業者であれば、シミュレーションに沿ったもしくはより良いプランを提案してもらえる可能性も高くなります。

また、施工に伴った申請業務も慣れているためタイミングを間違えることなく進めてくれる安心感もあります。

依頼する際には業者の実績数を参考にしたり、口コミや周囲の評判も確認すると良いでしょう。

複数メーカーの取り扱いと資格の有無を確認しよう

太陽光発電システムは屋根の面積や設置環境、形状によって住宅にとって最適なメーカーを選ぶ必要があります。

メーカーによって太陽光パネルの特性が変わるためです。

設置する太陽光の選択肢と可能性を広げるためにも、複数のメーカーを取り扱いしている業者を選ぶこともおすすめです。

また、電気工事士の有資格者が所属していることはもちろんですが、取り扱いメーカーの正規資格を持っているかどうかも確認しましょう。この取り扱いメーカーの正規資格は販売ID・施工IDのことです。

ほとんどの場合、太陽光発電システムには10年以上のメーカー保証がされています。

しかし、正規資格がない業者が設置工事を行うとメーカー保証の対象外となってしまうケースも多いです。

後々の安心のためにも正規資格を保持している業者に依頼することがおすすめです。

保証とアフターメンテナンスを確認しよう

設置後のサポート体制もしっかりと確認していただきたいポイントです。

太陽光発電システムはシンプルに作られているため頻繁にメンテナンスが生じることは少ない設備です。

しかし設置される環境や、使っていく年数を考えると、不具合が生じた時にサポートを受けられる業者の方が安心です。

また、太陽光発電システムは4年に1度の定期点検が推奨されています。

保証とアフターメンテナンスをしっかりと行ってくれる業者を選ぶことで、安心安全な太陽光設備の運用が可能となります。

太陽光設備工事のまとめ

いかがでしたか?

太陽光設備工事は電気代を節約するだけでなく地球にも優しい再生エネルギーとしても注目されています。

段階を踏むことで売電も可能ですが、太陽光設備の普及が進んでいる昨今ではしっかりとした下調べが必要となります。

しかし、災害時の停電対策になったり、電気代の影響を受けにくくなるなど生活上のメリットもたくさんあります。

導入するためにはしっかりとしたシミュレーションを行い、設置する箇所の状態をしっかりと行って、長期的に運用できるようにすることが大切です。

特に九州は日照時間の関係からも太陽光発電の普及が進んでいる地域です。

太陽光発電システムの導入を考えている場合は、地元の信頼できる業者に相談してみることをおすすめします。

この記事が、電力運用のサポートになったら嬉しいです。

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